全米、オーストラリア、フランス、ドイツ、ロシア、スペイン、イギリスなど、なんと47ヵ国で興収No.1を記録した大人気シリーズ『アイス・エイジ』の4作目が遂に日本上陸!
今回は、シリーズを通してマンモスのマニーの声を演じている山寺宏一さんにインタビュー!
これまで、実写映画ではジム・キャリー、ブラッド・ピット、エディ・マーフィー、トム・クルーズ、ウィル・スミス、ロビン・ウィリアムズ、チャウ・シンチーなどの声を演じるほか、アニメではドナルド・ダックや、“シュレック”シリーズのドンキーほか多くの作品であらゆるキャラクターの声を担当している。俳優としても映画やドラマに出演、その他ナレーターや、タレントとしても幅広く活躍している。
2012年12月7日ブルーレイ&DVDリリース(レンタル同時)
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
監督:スティーヴ・マーティノ/マイケル・サーマイヤー
声の出演(日本語吹き替え):太田 光/山寺宏一/石塚運昇/豊口めぐみ/杉村理加
※(英語字幕版)ジョン・レグイザモ/レイ・ロマーノ/デニス・リアリー/クイーン・ラティファ/ジェニファー・ロペス
マンモスのマニーは、思春期になった娘のピーチに手を焼きながらも、他の動物たちと毎日を楽しく過ごしていた。そんなある日、地殻変動が起きて大陸がバラバラに!そして漂流するマニーたちの前に、海賊が現れる…。
メーカーサイト 映画批評
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マイソン:
声優のお仕事を始めたきっかけは何でしたか?
山寺さん:
昔からモノマネが好きで、人を笑わせることがやりたくて学生時代に落語研究会に入りました。落語をやってみて、さらに自分が何かを表現して笑ってもらえるような職業に就きたいと思ったときに、俳優とか声優を思い浮かべました。俳優といっても芝居は観たこともなかったし、やったこともなかったけれど、演技もしながらだけどしゃべりが中心の落語をやっていたので、自分は声優が向いているかなと思っていました。結局、俳優か声優のどちらかができればいいやと思って俳優養成所に入ったんですが、その養成所と繋がりのあった事務所がどちらかというと声優の仕事に強い事務所だったんです。その事務所に入ってから、色々な仕事が来るなか、声優の仕事がどんどん増えていって、他の仕事よりも声優の仕事がメインになり、俺はやっぱり声優だなと自覚して、今に至ります。
マイソン:
マニー役みたいに、アニメだと非現実的なシチュエーションで演じなければいけないと思うのですが、そういうイマジネーションの元になっているもの、普段こういうものを観察しているとか、職業柄やっていることはありますか?
山寺さん:
人間じゃなくてマンモスだし、舞台は今の時代とはかけ離れていますが、あくまでで人間として演じています。マニーを家族を持つお父さんとして、姿がああいう風だったら、それっぽく聞こえるように演じています。だから動物園に観察に行ったりして…今マンモスはいませんけど(笑)、その動物っぽい声を出そうとかって、そういうことをやっているわけではないです。
セリフのある役に関しては人間であれ、別のものであれ、それぞれこういう人間じゃないかって人間になぞられて作られていると思います。この現場だったらこんな人みたいなのとか、自分の知り合いだったらこんなタイプとか、人間観察だと思います。
マイソン:
おかしな質問ですみません!声がすごく素敵でいらっしゃるので、女性を口説く時に声が武器になったりするのかなと思ったのですが、そういうシチュエーションで声を利用したことはありますか(笑)?
山寺さん:
初めて聞かれましたね(笑)。でもね、顔が見えちゃってるから、声でいくらやったって無駄じゃないですかね〜。
マイソン:
例えば、大事なことを言う時とかに声のトーンで男らしさがより一層出せたりとか。
山寺さん:
人間みんな、シチュエーションで知らず知らずのうちに使い分けてると思うんですよね。気を使っているときはこういう声、文句を言うときはこういう声とかね。ただ私たちは、仕事でそれを極端に自分でコントロールしてやっているだけだと思うんですよ。僕の場合は特に声優としていろんな声を出してなんぼみたいなところもあるけど、プライベートでそれを意識して変えるってことはないですね。
急に一緒にいるのに二枚目でいるときの低いはりのある「いや、僕はね(※声真似付き)」ってやったら不自然でしかないし、心がない感じがして作ってるよねって思われるかも知れないですよね。作ってる声で口説こうとしても伝わらないし(笑)。それは心から言うしかないですね。心から言わないとセリフも伝わらないので、マニーの声をやる場合でも、声色だけを作って良い声を出そうとしても、聞いてる人にとっては説得力がないと思うんです。こういう声を出した方がそのキャラクターが本当に声を出しているように聞こえて伝わると思ってやっているで、それをプライベートでやるとほぼ不可能に近いというか、素の自分を知ってる人と話すわけですからね。
でも、人を怒るときとか、子どもをあやすときは声を使い分けますよ。あと、クレームを付けるときや、なめられちゃったなって思うとき、遅刻しちゃったときや謝るときとかね。主にネガティブな方で使ってますけども(笑)。女性を口説くのには使ったことはないですけど、そういう使い分けはしょっちゅうやらせてもらってます。
マイソン:
なるほど!おっしゃる通り、私たちも無意識にやってますね。
山寺さん:
やりますよね〜。文句言うときちょっと低めで言うでしょ。
マイソン:
確かにそうですね〜(笑)。
マイソン:
では今回のシーンで一番大変だったシーンはありましたか?
山寺さん:
ん〜、大変というほどではないんですが、今作でピーチという年頃の思春期を迎えたマニーの娘が登場して、マニーは頼りがいがあり、決して諦めない立派なお父さんなんだけど、娘のこととなると冷静じゃいられなくって、つい言い過ぎてしまうっていうところのさじ加減ですね。世のお父さんもそういう人が多いと思いますけれど。物理的には、大声出したり、叫ぶ氏シーンが多かったりするときは大変ですけどね。
マイソン:
今回の作品は、より家族の物語にフォーカスされていましたが、1番の見どころはどこですか?
山寺さん:
家族とはなんぞやっていうところですね。シリーズを通して、ずっとそれは描かれてきているんですが、今回は特にそれが色濃く出ています。なんとシドの家族もいっぱい出てきて、強烈なおばあちゃんも登場しますからね。もちろんいつもの通りのシド、マニー、ディエゴの友情もそうですけど、家族、友情、絆っていうところが本当に上手く描かれています。
でも特に1つ見どころを挙げるとしたら、スクラットのしでかしてしまうことが今まで以上にスケールがでかくて、ちょっとびっくりします。「我々のこの星はスクラットによって?!」みたいなことまで想像するぐらいすごいですよ(笑)。
だからいろんな意味で作品がスケールアップしていますけど、キャラクターのユニークさが今回はすごく大きいと思います。イチ押しはシドのおばあちゃんとその友達ですね。あと、気持ち悪いのも怖いのもかわいいのも、おもしろいのもいっぱい出て来ます。
マイソン:
では、最後にトーキョー女子映画部のユーザーの皆さんに向けて一言お願いします。
山寺さん:
思春期の女の子から、お母さん、おばあちゃんキャラも登場するので、女性ならではの視点で観ることもできると思いますが、全ての世代の方に性別問わず観て楽しんでもらえる作品です。今回はかわいいキャラがとっても多くて、見た目はそんなにかわいくはないですけどスクラットも相変わらずおもしろいし、ほかにもリスの軍団が出て来て大活躍しますので、そんなところも楽しんでください。
マイソン:
ありがとうございました!
今作でシリーズ4作目となり、スケールアップした本作。子どもたちはもちろん、大人でもクスッと笑ってしまうシーンもたくさんあり、家族、友達みんなで楽しめます。そして、氷に囲まれた世界はブルーレイで美しい映像を堪能してください!
2012.11.15 取材&TEXT by Myson