2015年12月11日、DEGジャパン主催の「映像コンテンツ デジタル配信セミナー2015」に参加してきました。一昔前なら、映像を観るならVHSくらいしかありませんでしたが、今やDVD、ブルーレイほか、配信もさまざまな形態があり、選択肢が増えましたね。このセミナーでは、デジタル配信ビジネスについての講義がありました。恐らくユーザーの皆さんは細かい違いまで気にせずに利用されているかも知れませんが、改めてこのセミナーで語られた内容をもとに簡単にご紹介します。
1作品いくらとしてコンテンツを購入して鑑賞するタイプ。購入後のコンテンツはデータを保存している限りいつでもいつまでも観られます。
例)iTunes、Google play、ひかりTV、amazoビデオ、PlayStation Store、niconicoなど。
1作品いくらとしてコンテンツをレンタルして鑑賞するタイプ。DVDなどを借りるのと一緒で、期間限定で鑑賞可能。
例)J:COMオン デマンド、U-NEXT、dTV等、/一部iTunes、Google play、ひかりTV、amazoビデオ、PlayStation Store、niconicoなども含まれるようです。
月額利用料が定額で、利用料を払っているあいだは何本観ても良いというタイプ。
例)NETFLIX、hulu、dTV、amazonプライムビデオ、U-NEXT、ひかりTV、J:COMオン デマンド
コンテンツ配信サイトは広告料で運営されているので、ユーザーは無料で観られますが、本編の前にCMが入っていたりします。
例)GyaO!、YouTube、niconico
NRI「情報通信サービスに関するWEBアンケート調査/2014、2015年」によると、SVODが一番利用率が多いようです。デバイスはパソコン、タブレットもありますが、やはりスマートフォンでの視聴が増えてきているようで、スマートフォンでのVOD利用は20〜30代の女性の利用が特に多く、PC、タブレットでVODを利用する人は20〜50代で比較的男性が多いというアンケート結果が出ています。
またどういった人がデジタル配信で視聴しているのかというと、「映画館に行く人ほど使っている」「レンタルする人ほど使っている」「ケーブルTVやスカパーなどの有料放送を観る人ほど使っている」そうです。一方で、「地上波を観る人ほど使っていない」ということで、映像コンテンツを通常有料で利用している人ほど、VODをよく利用しているというデータが出ています。なお、スマートフォンの普及率は2014年の段階で50%と言われており、2020年には75%にも及ぶと予想されています。ますますデジタル配信の利用機会が増えそうですね。一方で、テレビのネット接続はまだまだ低いようで、NHK「放送文化研究所 世論調査 全国放送サービス接触動向調査」によると、2013年6月〜2015年6月の2年間で、「常時ネットに接続している」と答えた人は、12%から14%に増えただけで、「必要があるときのみ接続している」とした人は4%、5%をいったりきたりという状態。「テレビにネットを接続することでデジタル配信をより楽しめる」という利便性をもっと認知させることも今後の課題となっているようです。
現在、デジタル配信事業が活発化していて、選択肢が増えたのがメリットである一方で、複雑化してしまい、何を選んで良いのかわからないということもあるように思います。コンテンツを所有する企業、配信する企業もいろいろなサービスを試みていますが、私たちのようにコンテンツ情報を発信していく側もわかりやすくユーザーの皆さんにお伝えしていかなければと思いました。ということで、今回はデジタル配信の種類だけでも覚えて頂ければと思います。
2015年12月11日取材&TEXT by Myson
映像コンテンツメーカーや映像機器メーカーが一体となって次世代のデジタルエンターテイメント市場のさらなる成長を目的とする活動を行う業界団体。日本市場において、薄型ハイビジョンテレビや次世代DVD が続々と発売され、新たなデジタルエンターテイメントの楽しみ方が急速に一般家庭に浸透しつつある昨今、DEG ジャパンでは、各社が積極的に意見交換や情報発信を行うことで、次世代のデジタルエンターテイメント産業の成長を更に加速化させていくことを目的としているようです。
<映像ソフト会員>
アスミック・エース株式会社/株式会社IMAGICA TV/ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社/エイベックス・ピクチャーズ株式会社/株式会社エスピーオー/株式会社NHK エンタープライズ/株式会社KADOKAWA/キングレコード株式会社/NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社/松竹株式会社/株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/株式会社ソニー・ミュージックマーケティング/東映株式会社/東宝株式会社/20 世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン株式会社/日活株式会社/株式会社バップ/株式会社ハピネット/パラマウント・ジャパン合同会社/バンダイビジュアル株式会社/株式会社JVC ケンウッド・ビクターエンタテインメント/ビコム株式会社/株式会社ポニーキャニオン/株式会社よしもとアール・アンド・シー/ワーナー エンターテイメント ジャパン株式会社
<機器メーカー会員>
ソニー株式会社/パナソニック株式会社/東芝ライフスタイル株式会社
<協賛会員>
株式会社キネマ旬報社/ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社/株式会社ソニーDADC ジャパン/dts Japan 株式会社/Dolby Japan 株式会社
メモリーテック株式会社/ロヴィ株式会社
※五十音順 35 社 (2015 年5 月27 日現在)