何事にも例外はあります。でも、例外があっては目的を果たせない事があるとしたら…。今回は世界を変えようとする人々の奮闘を描いた作品をご紹介します。
ツイート不都合な真実2:放置された地球
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<それぞれの言い分を受け止めるには> |
大気汚染、地球温暖化がもたらす、異常気象、作物の不足、人体への影響、生物絶滅、経済損失の増大など、現状を叩き付ける本作。 自国の目の前の経済成長を求める発展途上国にとっては、地球の将来よりも、火力発電を増やし、産業を活発化させる計画が優先されようとしています。「先進国はこれまで散々二酸化炭素を排出させてきたのだから、私達にもその権利はある」という主張もわからなくはないですが、それを許せるほど、地球の将来にも余裕はありません。そこで、アル・ゴアはある秘策を繰り出すのですが、それは映画で観て頂くとして、地球全体の問題は、一部で環境保全の努力をしても意味がありません。例外が許されないこの問題には、高い高い壁が立ちはだかりますが、それぞれの思いをくみ取りながら、相互理解を深めていくしかないのかも知れません。 |
ザ・サークル
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<プライバシー共有の意味を問う> |
「いいね」を多くもらいたい…そういう思いで、SNSを楽しんでいる人は多いでしょう。面識のある人とも、ない人とも簡単に繋がれるSNSは便利だし、人と繋がる事で幸福感を得られることもあります。 本作では、自分の24時間すべてを全世界に公開するというサービスのモデルになった主人公が、大スターのごとく有名人になった後、あるトラブルを経て、どんな価値観に辿り着いたかを描いています。「嘘や隠し事のない世の中になれば、皆が幸せになれる」という理想を、SNSで体現しようとするとどうなるのか…。本作はSNSの利便性を追求し過ぎたゆえに起きるトラブルを描き、行き過ぎたSNSの利用に警鐘を鳴らしています。 |
例外があっては実現出来ないケース、例外ありで個々の判断に委ねられるケース、2つのパターンをご紹介しましたが、人間がコントロールできる事項に関しては、どんな世界を望むかによって、選択肢はあると思います。地球環境については、もう選択肢はないですが、例外をなくすということは、想像以上に難しいことなのだなと改めて思います。
2017.11.13 TEXT by Myson