TOP > 部活コーナーTOP > 通常部活リポート一覧 > HERE
今回は、『マドモアゼルC〜』を鑑賞。本作は、フランス版【VOGUE】誌の編集長を10年間務めた伝説のファッショニスタ、 カリーヌ・ロワトフェルドについてのドキュメンタリー映画です。59歳(撮影当時)になってもピンヒールを履き、現役で働く彼女を観て、その仕事ぶりや女性としての生き方について語りました!
※一部、ネタバレする箇所があります。
マイソン:この映画を観る前に興味を持ったところと感想を教えてください。
Aさん:すごく華やかなファッション界の様子に興味があって、カリーヌ・ロワトフェルドのことも知っていました。彼女の生き方はバリバリの現役っていう感じですが、家族とか守るべきものもしっかりと持っていて本当に羨ましいと思いました。音楽の使い方も上手くて、印象に残っているシーンがたくさんあります。特に撮影(写真)のシーンは、静止画を撮っているのに、映画の1シーンのように動きながら撮影をしていたのに驚きました。
Bさん:私はカリーヌのことは知りませんでした。アナ・ウィンター(アメリカ版【VOGUE】誌の編集長で『プラダを着た悪魔』のキャラクターのモデルとなっている)は、すごく威圧的な態度っていうイメージがありますが、カリーヌの場合はいつもフラットに人と接しているように見えました。ファッション業界は女性同士の厳しい世界なのに、どうしてそんな風に自然体なのかなと思ったら、娘さんが「母は誰にでも敬意を払って接している」って言っていましたよね。だから、みんなが彼女に付いていこうって思うんだと納得しました。
Cさん:私は俳優さんのインタビュー目的で、ファッション誌を買うことがたまにありますが、今までは広告ページを飛ばしていたんです。でもこの映画を観て、ファッション誌の1ページ1ページはすごく時間をかけて作られていて、ほかに切り落とされたものがどれだけあったのかっていうのを知って、今度から1ページずつちゃんと見ようと思いました。
Dさん:カリーヌは年齢を重ねてもきちんと仕事をされている方なので、どんなスタイルでやっているのかに興味がありました。女性がバリバリ仕事をしていると、日本だとどうしても独身女性のイメージが強いんですが、彼女の場合はお子さんもお孫さんもいて、女性の幸せのすべてを持っている人なので、本当に羨ましいです。
Eさん:私も彼女のことは知らなくて、今回は一人の女性としての生き方を観たくて参加しました。カリーヌが、「私は昔カメラが嫌いだったけど、今はカメラを愛している」とか、雑誌を作るときも長い間一緒に仕事をしていた人たちを起用できなかったけど、新しい若手との出会いがあったから良かったと言っていたり、常に逆境をポジティブに捉えていてすごく強い人だと思いました。だからこそ成功するし、有名人の憧れの存在なんですよね。観ていて彼女からすごくパワーをもらいました。
マイソン:大変そうな場面もあって、もっとドロドロするのかと思ったら、意外とあっさりしている様子でしたし、その心の余裕がすごいですよね。
PAGE TOP
マイソン:彼女のどんなところを一番魅力的に感じましたか?
Cさん:自分とはほど遠い人物ですが、参考にしたいところがたくさんありました。カリーヌの世界は本当にセレブリティで、ブランド物ばかりの世界じゃないですか。だけど彼女は「自分は綺麗な服を着るんじゃなくて、今日私は綺麗でありたい」って言っていたのが印象的です。もちろん私はブランド物なんて手が届かないので、そこまでは真似できないんですけど、「今日私は綺麗でありたい」っていうのは、真似できるので自分もそうありたいと思いました。
Fさん:カリーヌも若いときは、いろいろと叩かれたりしたのかも知れませんが、いろいろな経験があって丸くなったのかも知れませんね。あと息子さんが自分のお母さんのことを「うちの母親は特別だ」って言っていて、それはうちの息子にも言わせたいって思いました(笑)。でも息子にそう言ってもらえる母親は、ただ母としてすごいんじゃなくて、人間としてすごいからなんでしょうね。
Gさん:彼女は本当に自然体でしたよね。服もそう目立つものを着ているわけではありませんでしたし。あとは年齢のわりにきちんとしていて、外に出るときはヒールを履くとか、メリハリがあるけど決して無理をしていないところに彼女の人間性が出ていたように感じました。
マイソン:雑誌の表紙をみんなで決めているときも、もっと独断で決めちゃうのかと思ったら、みんなの意見をちゃんと聞いていましたよね。だからこそチームが付いてくるのも知れませんね。Bさんはどうですか?
Bさん:私が女性を魅力的だなって感じるのは、年齢を感じさせない人なんですよね。カリーヌの場合も50代ってことを全く感じさせないし、本当に人として素晴らしいと思います。それはたぶん彼女に年齢以上の魅力が詰まっているからですよね。
マイソン:では、彼女を見ていて自分の生活に取り入れられそうなところはありましたか?
Aさん:基本的に人の生き方を尊重する分、自分の生き方も絶対にここだけはってところを守っているのかなって思えて感化されました。12センチのヒールを履くとか、パンツじゃなくてスカートを履くとかそういうところも見習いたいです。
Gさん:私は仕事をしながら子育てをしてきて、どこまでバランス良くできていたのかわかりませんが、仕事をしていて良かったと思っています。仕事をしていると好きなこともできるし、親がしっかり仕事をしているところを子どもに見せることで、子ども自身も曲がらずに済むのかも知れません。だからカリーヌのお子さんも、きっと親の背中をちゃんと見てきたんだろうなって思いました。
マイソン:私の周りのお子さんがいる方で、意見が2パターンで分かれていて、1つ目はイライラして一緒にずっと子どもと過ごすくらいだったら働きに行った方が良いんじゃないっていう人と、2つ目は子どもと一緒にいないと可哀想でしょっていう人がいるんですが、Gさんはどうですか?
Gさん:働いているとやはり子どもと接している時間が短いですよね。私も一時的に仕事を辞めていた時期がありました。でも今考えると、辞めずにやっていれば良かったなって思います。一緒にいる時間が少ないからって子どもが可哀想とは思わないし、一緒にいられる時間に子どもを溺愛すれば良いことなのかなって。
Cさん:私の母は仕事をせずに、子育てしてくれました。母は今、毎日いろいろなことをしていてすごく楽しそうにしているので、私もそんな母が大好きです。だから仕事をしているか、していないかは関係なく、自分がどうしたいかをちゃんと選んでいることが子どもに伝われば、「お母さん、大好き」ってなるのかなって思います。
マイソン:そうですよね、どっちが良いというよりやはり本人次第ということですね。
PAGE TOP
マイソン:では本作に思う類似作品とか、こういう作品を観る人にこの映画をオススメしたいなどありますか?
Cさん:『プラダを着た悪魔』とか、あとは『ファイア by ルブタン』が好きな人だと、芸術的な視点から観て心動かされるのかなって思います。
Aさん:『ビル・カニンガム&ニューヨーク』とかが好きな人にも良さそうですね。あとは靴のことも出てきたから『私が靴を愛するワケ』とかを観た人でも良いかも知れませんね。
マイソン:ファッションに興味がない人にはどんなところをオススメしますか?
Bさん:「ファッション雑誌ってこんな風に作られているんだ」って思ったので、そういうのを観るのが好きな人、“ディスカバリーチャンネル”が好きな人とか。あとは彼女と同世代の50代の女性にも観て欲しいです。
Aさん:“情熱大陸”が好きな人とかも良さそうですね。あとは服飾業界に憧れている学生とか、美大生はすごくおもしろく観られそうですね。女性としての共感も良いけど、ファッション業界に憧れる層にとってはすごくたまらないと思います。
Eさん:男に頼らず生きていきたいって人にも良いかも知れませんよ(笑)。
マイソン:プライベートと仕事の両立についても希望が持てるところがありましたよね。仕事か家庭のどっちかを選ぶんじゃなくて、両方を取る人もいるんだなって希望が持てました。
というわけで、今回もたくさんの意見が飛び交った座談会となりました。ファッション業界には多少の憧れがあるものの、実際に働くと大変そうという意見が多かったのですが(笑)、カリーヌのような人になりたいとか、彼女の下で働きたいという意見は多く挙がっていました。
映画では、ファッション業界の最前線で働くカリーヌ・ロワトフェルドが仕事において支持され続ける理由や、家族関係も観られます。良い意味でマイペースさを保つ彼女の姿を観て、ぜひ刺激を受けてください。
PAGE TOP
『マドモアゼルC 〜ファッションに愛されたミューズ〜』
2014年11月5日ブルーレイ&DVDリリース(レンタル同時)
監督:ファビアン・コンスタン
出演:カリーヌ・ロワトフェルド/スティーブン・ガン/カール・ラガーフェルド/トム・フォード/リカルド・ティッシ/ドナテラ・ヴェルサーチ/ダイアン・フォン・ハァンステンバーグ/アレキサンダー・ワン/ジャン=ポールゴルチエ/ジョルジオ・アルマーニ/アルベール・エルバス/ブルース・ウェーバー
発売元:ファントム・フィルム
販売元:ポニーキャニオン
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
<ご購入はこちら>
マドモアゼルC ファッションに愛されたミューズ [Blu-ray]
マドモアゼルC ファッションに愛されたミューズ [DVD]
ファッション業界で最もパワーのある女性カリーヌ・ロワトフェルドに迫るドキュメンタリー。彼女はファッションモデル、編集者、スタイリスト、一流デザイナーのミューズ、様々な立場でファッション界の第一線で活躍してきた、伝説のファッショニスタ。2001年には、フランス版“VOGUE”誌の編集長の座に就き、一世を風靡する。本作では、その後カリーヌが59歳で立ち上げた新雑誌をいかにして成功へと導いたのか、仕事と家庭を両立させながらも、いつまでも女性らしく、輝き続ける秘訣に迫る。
© 2013 BLACK DYNAMITE FILMS, TARKOVSPOP
2014.10.4 event