2012年9月28日より全国公開

『アイアン・スカイ』

愛すべきアホらしさが満載の映画ですが、社会風刺がかなり効いていて、センスが良い映画です。ナチスが月から地球侵略を企んでいるという奇想天外な設定にまず笑えますが、社会風刺を効かせながらも、ちょいちょい、どうでも良いしょうもないところに笑いを入れてきたりするところが憎いです。このフィンランド映画のセンスは、独特なものがあるように思います。
© 2012 Blind Spot Pictures, 27 Film Productions, New Holland Pictures

映画批評＆デート向き映画判定

『奇人たちの晩餐会』

晩餐会の参加者が奇人変人を連れてきて「誰が一番奇人か」を密かに競うというシニカル・コメディ。モラルを疑う晩餐会なので、真面目な人が観ると「こんな人をバカにして笑っちゃいけない」と怒るかも知れません。でも、これは映画ですし、そんな悪意は無いと信じて、気楽に観て欲しいです。特に有名人が出ているわけでもないですが、日本でも劇場公開時話題になったコメディ傑作です。フランシス・ベヴェール監督作。

『ビーン』

ローワン・アトキンソン主演のドタバタコメディ。お約束的な展開なので意外性を求める人には物足りないかも知れないが、ドリフターズのような「志村、うしろ、うしろ」の感覚が好きな人には楽しめる一作です。でも、こんな人が実際に知り合いにいたら、相当イライラするでしょうね（笑）。

『メルシィ！人生』

フランス映画って小難しいと思っている方がいたら、コレをぜひ観て欲しいです。リストラの危機に瀕した主人公が苦肉の策で自分はゲイだと嘘をつき、逆に性差別でリストラされない状況にもっていき難を逃れます。でも案の定、事態はごっちゃごちゃに…。名優ダニエル・オートゥイユの名演も見もの。こんなに爆笑するとは思わなかったです。こちらもフランシス・ベヴェール監督作。

『Mr.ビーン　カンヌで大迷惑?!』

『ビーン』の映画版2作目とあって、ちょっとスケールアップしていますが、根本は同じです。リラックスして、気楽に楽しみましょう。

『ドッジボール』

ベン・スティラー主演作。倒産寸前のスポーツジムを救うため、賞金５万ドルのドッジボールに出演することになったメンバーたちの奮闘劇です。ベン・スティラーの映画は笑いもわかりやすい！気楽に観て笑えて、ちょっといい話というコメディです。

『ジョニー・イングリッシュ』

『ビーン』のローワン・アトキンソン主演作。スパイ映画はコメディにしやすいのか、スパイなのにドジ、でも本人はやる気満々みたいな設定は『オースティン・パワーズ』などと同じ。ドタバタ加減は『ビーン』的だけど、今回は相手役の女性とのやりとりがあるので、ちょっと変わった演出が楽しめます。

『笑の大学』

三谷幸喜のユーモアと役所広司の演技力の凄さがうまくミックスした傑作です。物静かな役が多い役所広司ですが、小難しい性格ながらコミカルに見えなければいけないこの役をうまく演じていて感動しました。やっぱりすごい俳優さんです。キャラクター本人たちは至って真面目なやりとりをしているのが余計に滑稽に見えます。三谷幸喜のクスクスといういたずらっぽい笑いが聞こえてきそうな映画です。

『岸和田少年愚連隊　カオルちゃん最強伝説』

竹内力が、学生を演じるハチャメチャな設定のシリーズ。こんなに崩して良いのかというほど、おかしなキャラクターになっていて初めて観たときはびっくりでした。任侠系の竹内力の演じてきたキャラクターとは全く異なり、怖くて強い番長だけどどこかかわいい?カオルにだんだん共感してしまいます。シリーズで多数作品がありますが、どれから観ても楽しめます。

『ザ・マジックアワー』

三谷幸喜監督作。マフィアの女に手を出してしまった男が、事態を収めようと伝説の殺し屋を探すも見つからず、二流の俳優を殺し屋に仕立てて難を乗り切ろうとする話。佐藤浩市がうまい！芝居をしていると思い込まされ実は殺し屋に仕立てられている間抜けな役者が、自分なりの工夫で一生懸命芝居に打ち込んで見せている姿がかなり笑えます。

『ブルース・オールマイティ』

全体的にも楽しめますが、この作品で爆笑したシーンは、ジム・キャリーが演じるブルースが神の力を使って男性ニュースキャスターを操るシーンで、操られている側の男性がすごくうまいんです。それを演じているのはアメリカでは人気のコメディアン、スティーヴ・カレル。この作品を観て、すっかりスティーヴ・カレルのファンになりました。

『オースティン・パワーズ デラックス』

相変わらずおバカで呆れながらも、失笑に近い笑いを誘います。「もう〜」って思いつつ、やっぱり笑っちゃう。この笑いのパターンにはまれば、吉本新喜劇を観ているような安心感が得られます。正直ストーリーとかどうでも良いですが、ちょいちょい出てくるくだらないシーンがツボに入ります。

『ゲット・スマート』

スティーヴ・カレル主演のスパイ映画。ドジ過ぎるスパイがあれよこれよとトラブルをさらに大きくしていきます。DVDのジャケットデザインもおもしろく、この映画のイメージをうまく現しています。

『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』

こんな映画がなんでこんなに豪華にできるんだと思えるほどの豪華メンバーがカメオ出演。それだけ、アメリカではファンが多いことが伺えます。そんな出し方して贅沢と思える演出で大物スターが続々登場し、数々の映画のオマージュシーンもあり、映画ファンならなお楽しめる内容です。