REVIEW

ライオン・キング:ムファサ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ライオン・キング:ムファサ』

REVIEW

シリーズ1作目に続き本作も“超実写”というに相応しく、動物達の表情がとてもリアルに活きいきと描かれています。本作ではシンバとナラとの間にできた娘のキアラが、王国の祈祷師、マンドリルのラフィキから、ある伝説を聞きます。
その伝説の主人公は、ムファサ。ある出来事がきっかけで幼い頃に両親と離ればなれになったムファサは、タカという名の同じ年頃のライオンに救われます。そして、特別にタカのいる群れに身を置くことを許されたムファサは、他の雄ライオンと同じようには扱ってもらえなかったものの、置かれた環境で才能を磨いていきます。そんなある日、ムファサとタカがいる群れは危機に瀕し、やむなく遠く離れた地を目指すことになります。

映画『ライオン・キング:ムファサ』

公式サイトにもタカは後のスカーであると書かれてあり、ムファサとタカがその後どういう関係になるかわかった上で観る方もいるでしょう。その場合は余計に、兄弟のような絆で結ばれていたムファサとタカに何があったのか気になりますよね。そんな期待に応えるべく、それぞれの生い立ちに運命のイタズラといえる設定があり、ドラマチックなストーリーとなっています。
本作ではムファサが自分で道を切り拓いていく様子が描かれていて、シンバの物語とはひと味違うメッセージを感じます。目に見えない未来、約束されているわけではない未来に対して、ただ心に感じるものを信じて進む勇気を持つことの大切さを教えてくれます。そして、何者であったかではなく、何者になるかが重要と訴えかけるストーリーにも心を打たれます。
監督は多様性の問題をテーマにした『ムーンライト』や『ビール・ストリートの恋人たち』などを手掛けてきたバリー・ジェンキンス。本作では、多様性と調和がテーマとなっており、ジェンキンス監督が手掛けた意図を感じます。

デート向き映画判定

映画『ライオン・キング:ムファサ』

ご想像のとおり動物界のお話なので、カップルで観て気まずいシーンはありません。ファミリー向けの映画というイメージがあるかもしれませんが、大人でも見応えを感じる作品です。字幕版はケルヴィン・ハリソン・Jr.、マッツ・ミケルセン、ビヨンセ・ノウルズ=カーター、日本語吹き替え版は、尾上右近、松田元太、渡辺謙など、どちらの声優も豪華メンバーなので、誘う際に一層興味を持ってもらいやすいのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ライオン・キング:ムファサ』

ムファサとタカの子どもの頃と青年期を描いていて、兄弟の関係や、親子関係、恋愛、自分は何者になれるのかというようなトピックがあり、皆さんの世代の関心事と通じる部分が多いでしょう。シンバが主人公の『ライオン・キング』の前日譚なので、本作を観てから、『ライオン・キング』を観るのもアリです。親友と観るのも、家族で観るのも良い映画です。

映画『ライオン・キング:ムファサ』

『ライオン・キング:ムファサ』
2024年12月20日より全国公開
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© 2024 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

TEXT by Myson


関連作:

『ライオン・キング』
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 ジョン・ファヴロー監督来日ジャパンプレミア “俳優と監督”両刀使いのスター達特集Vol.1
Amazonでブルーレイを購入する Amazonプライムビデオで観る

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年12月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『HERE 時を越えて』トム・ハンクス/ロビン・ライト HERE 時を越えて【レビュー】

映像作家としてあらゆる挑戦を行ってきたロバート・ゼメキス監督は、本作でも新たな挑戦の成果を見せてくれています…

映画『アンジェントルメン』ヘンリー・カヴィル/エイザ・ゴンザレス/アラン・リッチソン/ヘンリー・ゴールディング アンジェントルメン【レビュー】

本作は「近年機密解除された戦時中の極秘ファイルを後ろ盾にしたダミアン・ルイス著 『Churchill’s Secret Warriors: The Explosive True Story of the Special Forces Desperadoes of WWII』」を原作としており…

映画『少年と犬』高橋文哉/西野七瀬 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年3月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年3月】のアクセスランキングを発表!

映画『BETTER MAN/ベター・マン』ジョノ・デイヴィス 社会的成功が本当の幸せをもたらすとはいえない事例【映画でSEL】

昨今、ウェルビーイングという概念が広まりつつあり、社会的な成功は必ずしも幸福をもたらすとは限らないという見方も出てきました。その背景を、「自己への気づき」(SELで向上させようとするスキルの一つ)に紐づけて考えてみます。

映画『片思い世界』広瀬すず/杉咲花/清原果耶 片思い世界【レビュー】

広瀬すず、杉咲花、清原果耶がトリプル主演を務める本作は、『花束みたいな恋をした』の脚本を手掛けた坂元裕二と、土井裕泰監督が再タッグを組んだ…

映画『神は銃弾』マイカ・モンロー マイカ・モンロー【ギャラリー/出演作一覧】

1993年5月29日生まれ。アメリカ出身。

映画『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』 ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース【レビュー】

“ハッピー”や“ゲット・ラッキー”をはじめとする大ヒット曲を多数生み出し、他のビッグ・アーティストへの楽曲提供やプロデュースでも並外れた偉業を成してきたファレル・ウィリアムスの人生が初めて映画化…

映画『ANORA アノーラ』ユーリー・ボリソフ ユーリー・ボリソフ【ギャラリー/出演作一覧】

1992年12月8日生まれ。ロシア出身。

映画『片思い世界』公開直前イベント、広瀬すず/杉咲花/清原果耶/土井裕泰監督 存在するということに対しての肯定を、ここまで実験的に描いた物語もなかなかない『片思い世界』公開イベントに広瀬すず、杉咲花、清原果耶が揃って登壇

劇場公開を目前に控え、本作でトリプル主演を務めた、広瀬すず、杉咲花、清原果耶と、土井裕泰監督が舞台挨拶に登壇しました。

映画『おいしくて泣くとき』長尾謙杜/當真あみ おいしくて泣くとき【レビュー】

タイトルを聞いただけで泣いちゃいそうな作品だと予想できるので、逆に泣かないぞと…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

映画『セトウツミ』池松壮亮/菅田将暉 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.4

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

映画『オッペンハイマー』キリアン・マーフィー 映画好きが選んだ2024洋画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の洋画ベストを選んでいただきました。2024年の洋画ベストに輝いたのはどの作品でしょうか!?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『BETTER MAN/ベター・マン』ジョノ・デイヴィス
  2. 【映画でSEL】森林の中で穏やかな表情で立つ女性
  3. 映画『風たちの学校』

REVIEW

  1. 映画『HERE 時を越えて』トム・ハンクス/ロビン・ライト
  2. 映画『アンジェントルメン』ヘンリー・カヴィル/エイザ・ゴンザレス/アラン・リッチソン/ヘンリー・ゴールディング
  3. 映画『少年と犬』高橋文哉/西野七瀬
  4. 映画『片思い世界』広瀬すず/杉咲花/清原果耶
  5. 映画『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』

PRESENT

  1. 中国ドラマ『柳舟恋記(りゅうしゅうれんき)〜皇子とかりそめの花嫁〜』QUOカード
  2. 中国ドラマ『北月と紫晴〜流光に舞う偽りの王妃〜』オリジナルQUOカード
  3. 映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィク・カーメン
PAGE TOP