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アリーキャット

2017年7月15日より全国公開／R-15+
アークエンタテインメント
公式サイト

Dragon Ashの降谷建志が俳優としてどんな演技を見せてくれるのか、興味を持ちました。私は今作で初めて彼の演技を観ましたが、独特な味が出ていて役にハマっていました。どんな作品でも安定して演技力を発揮する窪塚洋介の演技と比較すると、初々しく感じる部分もありましたが、私のなかでDragon Ashのパフォーマンスで観ていた印象とはだいぶ違って、カワイイ感じなのが新鮮でした。役柄が弟的だからというのもありますが、話し声ってこんなに高めなのかと驚きもありました。その他、品川祐、三浦誠己のキャラクターが強烈でしたが、キャスティングの組合せがユニークですね。俳優達１人１人の力量も感じられて、主演だけでなく、各キャラクターの印象もしっかり残りました。
ストーリーは、人生にもがく男同士の友情を軸に進行し、まったりした空気感で始まるにも関わらず、徐々にスピード感が出てきて、後半はハラハラドキドキ。根は良い人なんだろうけど、人に関わる事から逃げていて、でも結局他人を放っておけない優しさがある主人公２人にすごく親近感がわきました。女子としては母性本能をくすぐられるポイントもありますよ。独特な空気感を楽しんでください。

「え？そんな話なの？」と思える展開も出てくるので、わざわざデートにオススメするという内容ではありません。映画を２人で観慣れているカップルなら良いですが、初めての映画デートには向いていないでしょう。もちろん猫が登場するので、猫好きカップルは違った視点で楽しめるかも知れませんね。

R-15+なので、15歳未満の人は観られません。15歳以上のティーンなら、友情物語として共感できる部分はあると思います。自分達がいつもいる世界でできた友達ではなく、ひょんな事から出会った人と知らないうちに友達になっていた…というシチュエーションがおもしろいので、馴染みのある世界から一歩出て、視野を広げるきっかけに観てみてはどうでしょうか？

2017.7.5　TEXT by Myson