2013年8月17日より全国公開/PG-12
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【End of Watch】とは、警察官が一日の終わりに付ける業務日誌の最後に時間とともに記入する【EOW=勤務時間終了】という意味の文字。もう一つの意味は、【殉職】という警察内の隠語だそうです。本作はジェイク・ギレンホールが演じるブライアンと、マイケル・ペーニャが演じるマイクの警官コンビの日常に密着したドキュメンタリーのように描かれています。世界で最も危険な街と言われるアメリカL.A.サウス・セントラルでは年間103,480件もの犯罪が起こっていると言われ、その頻度は5分に1度。主人公ブライアンたちが遭遇する事件もすぐに銃弾が飛び交うような現場で、常に危険な任務をこなしています。日本人からすると「よくあんな犯罪のあとにこんなにすぐ切替ができるな〜」と思うほど、ひどい事件が多発します。まさに命がけで仕事をしているわけですが、本作の良いところは、彼らの偉業を誇示するわけでもなく、ほかの職業と同じように毎日普通に働いている様子として描いている点。署に帰ると同僚にいたずらしたりほのぼのとしたシーンも描かれ、警察官たちの心境の緩急や、彼らが日常で見せるやんちゃな顔などがとてもリアルで、本当に潜入カメラで警察の最前線を観ているような感覚になります。 この映画はある事件を解決していくというストーリーではないのでそういう展開を期待して観ると退屈に思ってしまうかも知れませんが(日々起こる事件自体は激しいですよ)、実際の犯罪現場の臨場感を体感してみてください。 |
主人公の警察官自身がカメラを回して撮っているというような設定で描かれているので、ドキュメンタリーのような作品です。なので、わかりやすいエンターテイメント作品というわけでもなく、犯罪現場ではやや激しい描写もあるので、好みが分かれる作品だと思います。普段からいろいろなタイプの映画を観ているカップルなら良いですが、あまり映画を見慣れていない相手を誘うには向いていないでしょう。でも、本作では、警察官の奥さんや彼女も登場し、こういう命の危険を伴う職業の夫や恋人を持つ女性の気持ちを垣間見ることができます。なので、警察官、消防士などをされている彼氏や旦那さんがいる方は一緒に観に行くと自分たちの立場を客観視できて、お互いの心境をもっと察することができるかも知れません。 |
PG-12なのでキッズは保護者の方が同伴で観てください。ストーリーとしては複雑なことはなく、警察官が働く現場を見学しているような感覚で観られる作品です。キッズにとっては衝撃が大きいシーンもありますが、ティーンの皆さんは将来の職業を具体的に考えたりし始める時期なので、特に警察官を目指している方は参考にできる部分もあるでしょう。警察官を目指しているわけでなくても、「仕事って一体何だろう?」「自分の命を懸けて人を守ろうとする人たちは何がきっかけでこの職業に就いたんだろう」といろいろと想像してみるだけでも意味があると思います。 |
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2013.8.6 TEXT by Myson