2014年1月18日より全国公開
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト 予告編
日本のアニメ、コミック、ゲームなどに多大な影響を与えてきたと言われる原作小説「エンダーのゲーム」は、1977年にアメリカのSF作家オースン・スコット・カードによって書かれました。『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明や『キャプテンハーロック』の荒牧伸志らも本作から多大なインスピレーションを受けたと発言しているそうです。これまで映像化は不可能とされてきたこの小説が映画化された本作ですが、「この物語のどういった点が多くのクリエイターに影響を与えるほど魅力的なのか?」と考えてみましたが、なるほど1977に誕生した作品でありながら、現代の技術の進歩と社会状況を予知していたかのようにリアルなのがまず一点。主人公エンダーほか彼と同じくゲームプレイによって培われた優秀な頭脳が認められた少年少女たちが宇宙戦争に駆り出されるという物語には、「ゲームごときで本気の宇宙戦争の戦士になるなんて」と思ってしまう反面、「なきにしもあらず」だと感じたのも否定できません。頭で考えるより先に感覚で操作したり、いろいろなことを体得していく子ども特有の能力の高さは計り知れないし、覚えも早いですもんね。そして、子どもだからこその危険性があることもこの物語のおもしろいところです。ラストは「それはトラウマになってまうで〜」という結末。こんな未来は来て欲しくないですが、映画として観るには楽しめます。 映画好き女子としての見どころは名子役たち。ハリソン・フォード、ベン・キングズレー、『ヘルプ〜心がつなぐストーリー』のヴィオラ・デイヴィスなどの名優たちに負けず名子役が勢揃い。エンダーを演じるのは『ヒューゴの不思議な発明』で主役を演じたエイサ・バターフィールド。彼を支える少女ペドラ役を演じたヘイリー・スタインフェルドは、当時13歳にして『トゥルー・グリット』でベテラン俳優たちに囲まれ名演技をみせアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた若手注目女優。そして、エンダーの姉にはアビゲイル・ブレスリンが配役されており、本作の名子役たちの演技にもご注目ください。 |
ロマンチックなムードはありませんが、デートで観るのに可もなく不可もない作品です。ゲームやアニメの世界に精通しているカップルならば、観終わったあとにいろいろと語りたいことが出てきて一層楽しめるでしょう。ゲームの世界観にあまり共感しないカップルは、この世界観に馴染めないかも知れません。でも、子どもが主役とはいえ、お話時代は大人向けですので、物語が物足りないことはありません。SF映画として楽しむスタンスならどんなカップルでもオーケーでしょう。 |
ゲームが大好きなキッズやティーンは、主人公のエンダーに憧れてしまうかも知れませんが、本当にこんなことが起こったら怖いですよ〜。最後まで観たら、事の重大さがわかると思うので、「かっこいい!」という感覚だけでなく、「ゲームと現実は違う」ということを理解してもらえるきっかけになれば嬉しいです。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/エイサ・バターフィールド
© 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2014.1.07 TEXT by Myson