2015年10月24日より全国順次公開
トランスフォーマー
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ジュリエット・ビノシュ、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツの3人の女優がとにかく魅力的な作品です。ちなみにクリステン・スチュワートは本作で、2015年度セザール賞助演女優賞をアメリカ人女優として初受賞しています。賞を受賞したのはクリステン・スチュワートのみでしたが、この豪華な3人の共演があったからこそこの作品がよりおもしろみを増したように感じます。 主人公はジュリエット・ビノシュが演じる大女優のマリアで、そのマネージャー役をクリステン・スチュワート、さらに若いスター女優役をクロエ・グレース・モレッツが演じています。女子としては、やはりマリアが年齢やキャリアのことを気にしていることが一番印象に残り、女優という仕事だからこそ、容姿だけでなく配役に関しても露骨に歳を取った現実を突きつけられてしまうのが切ないなと思いました。さらに、若いスター女優が「ずっと憧れていました」と言って登場する感じがすごく皮肉っぽくて、マリアも笑顔で応えるものの明らかにしゃくに障っているという、その空気感が怖かったです(苦笑)。本作に出演した女優たちが、それぞれのキャラクターをどう捉えて演じていたのかも気になるところです。ぜひその辺りのことも気にしつつ、本作で女優の世界を覗いてみてください! |
恋愛を軸にした物語ではありませんが、人間ウォッチングをする感覚でデートで観るのはアリだと思います。ただマリアのような若者に対する嫉妬心には彼がビックリしそうなので、ちゃんとフォローは入れてください(笑)。夫婦や結婚を考えたカップルで観るのであれば、一緒に歳を取ることについて考えるきっかけになりそうです。マリアは大女優ですが、誰でも同じように歳を取っていくので、これを機に二人の将来についてや世代の違う人達との付き合い方について話し合ってみてください。 |
女優のお話と聞くと華やかでキラキラしたイメージを持つかも知れませんが、本作ではその裏側のちょっとドロドロした女優の私生活がメインのお話となっています。物語も会話ベースで展開し、しっかり聞いていないと物語がわからなくなってしまうので、できればキッズはもう少し大きくなってから観ることをオススメします。ティーンは、クリステン・スチュワートや、クロエ・グレース・モレッツのキャラクターに共感しながら観ることができるでしょう。逆に大女優マリアの態度に「えっ?」と思うことがあるかも知れませんが、皆さんもいつかマリアの気持ちに共感できる日が来ると思うので、ぜひ今の感覚を忘れずにいつかまた本作を見返してみてください。また女優を目指している人は、マリアや若手女優を通して俳優界の光と影の部分を知るという意味で観ても良いと思います。 |
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2015.10.20 TEXT by Shamy