2017年9月30日より全国順次公開
キノフィルムズ
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人と人が愛し合い、家族になり、命と絆をつないでいく。その営みを永遠(エタニティ)と捉え、息を呑むほどに美しい映像と音楽で紡いでいく、トラン・アン・ユン監督による人生賛歌です。幼少の頃、ベトナム戦争の戦火を逃れるために祖国から親戚のいないフランスに渡ったトラン監督が、アリス・フェルネの小説「L’Élégance des Veuves」(訳:未亡人たちの優雅さ)に描かれた大家族の絆に、揺るぎのなさや永続性を感じ、6年ぶりにメガホンを握ったという本作。19世紀末、ベル・エポックと称された華やかな時代から第一次世界大戦へと突入していく激動のフランスを舞台に、上流階級に生きる3世代の女性達をオドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョら、美貌と実力を兼ね備えた女優3人が演じます。人生というごく限られた時間のなかで、戦争や家族の死という抗えない現実に打ちひしがれながらも、溢れる愛を日々に注ぎ続ける女性達。その人生のきらめく瞬間を切り取り、スローモーションで表現するシーンがとても印象に残ります。それらは、まるで優美な絵画のようで、ただただ「美しい」のひと言ですが、そのシーンの輝きが強ければ強いほど、人生のはかなさも感じて胸が切なくなりました。ごくわずかなセリフとナレーションだけで展開されていくストーリーのなかに、人々の喜びと悲しみ、過去と未来、そして永遠と刹那が味わい深く描かれています。その製作秘話はトラン監督のインタビューで伺いましたので、ぜひ併せてお読みください! |
家族の絆と、その素晴らしさが伝わってくる作品ですので、将来を約束したカップルやご夫婦のデートにぴったりだと思います。また、ヨーロッパ映画の雰囲気が好きな人や、アート作品に興味のあるカップルにもオススメです。若い人と、年齢を重ねた人とでは本作の味わい方はまるで違ってくるとは思いますが、やはりある程度の年齢になったほうがその良さをしみじみと感じることができるでしょう。特に、長年連れ添ったご夫婦のデートにはぴったりの作品だと思います。 |
キッズが観ておもしろいと思うタイプの作品ではないと思いますが、ティーンになれば充分に楽しめると思います。オドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョの3人がとにかく美しいのですが、若い頃から晩年までを演じる演技力と老けメイクも見事です。女性賛歌とも呼べる作品ですので、女子同士はもちろん母娘で観るのもオススメですよ! |
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■トラン・アン・ユン監督インタビュー
© Nord-Ouest
2017.9.20 TEXT by min