2014年2月14日より全国順次公開
ギャガ
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1921年1月、ソビエトとの戦争中に祖国ポーランドで両親を亡くし、妹マグダとアメリカのニューヨークにやってきた主人公エヴァ。咳き込むマグダは入国審査で医者から肺病だと診断され隔離されてしまい、エヴァは船上での素行に問題があったと身に覚えのない理由で一人祖国に帰されそうになります。そこへ一人の男性ブルーノが現れ彼女がニューヨークに残れるように計らい…という物語。このエヴァはとても大変な思いをするので気の毒ではあるのですが、行動が自分本位に見えてしまう部分が多くて、正直なところ私は彼女に共感できませんでした。もちろん辛い体験をしたからこうなってしまったというのは当然で、逆にそれがリアルだったからこそ共感できなかったのかも知れないし、生きるためにはきれい事は言ってられないということは充分に伝わってきます。エヴァの告白が前半に出てきていたらもう少し見方が変わったのかも知れません。 といったように物語自体は私の好みではなかったのですが、マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナーという3人の名優たちの競演は見応えがありますよ。 |
怖いシーンや気まずくなるようなシーンはありませんが、明るい内容の映画ではないのでウキウキ、ラブラブなデートには向いていません。でも、男性目線、女性目線でだいぶ見方が変わりそうなので、両者が興味があるなら観てみると、鑑賞後の会話が弾みそうです。きっと女性から観るエヴァ、男性から観るエヴァ、そして彼女を巡って争う2人の男性像について解釈が異なると思います。何回か映画デートをしたことがあり、どんな映画もそれなりに楽しめるカップルには良いでしょう。 |
物語が理解できないということはありませんが、キャラクターの心情をくみ取るのはキッズには難しいでしょう。また売春の話題も出てくるのでもう少し意味がわかるようになってから観た方が良いです。日本とは事情が異なるにせよ同じような状況もなきにしもあらずなので、ティーンは本作を観て移民や彼らの苦悩について興味を持ったら、いろいろと調べてみると勉強になると思います。 |
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2014.2.5 TEXT by Myson