2018年3月3日より全国順次公開
アークエンタテインメント、太秦
公式サイト
2011年3月11日に起きた震災のその後を描くストーリー。夫が亡くなった現実をまだ受け止められず地元に住み続ける母と、故郷を出て暮らす娘、息子が、あることをきっかけに家族としての絆を再生する姿を描いています。夏木マリが演じる千恵子は、周囲から見ればとても強く明るく見えるけれど、やっぱり心のなかでは解消できない傷を抱えていて、そのギャップが観ていてとても切ないです。そして、佐津川愛実が演じる娘が、心に負った傷から子どもを持つことに抵抗感を持っているという心境もリアルで、生活は立て直せても、本当の意味で人生を立て直すのには長い時間がかかるんだなと改めて思いました。夏木マリが10年ぶりに主演を果たしたり、仲間由紀恵が声の出演をしていたり、BRAHMANが主題歌を担当していたり、他にも豪華な面々が携わっていますが、それがさりげなくて、まだ苦しむ人達をそっと支えようとする姿勢に共感を覚えました。私達は観ることで少しでも応援になればと思います。 |
震災に遭っていなくても、過去に悲しい出来事を経験した人は共感できるお話です。大切な人を失った喪失感から抜け出せないでいる人もたくさんいると思うので、一緒に観ると、普段言えない話ができるかも知れません。また、好きな人がそばにいる幸せも実感できると思います。 |
震災が起きてから月日は経ちますが、まだまだ苦しんでいる、戦っている人がいることを、本作を観て知ってもらうだけで、思いやりを持つきっかけになるのではないでしょうか。表向きは明るく振る舞っていても、心で泣いている人がいることもわかると思います。悲しい、辛い出来事は誰でも経験しますが、そういう時にお互い助け合える家族の大切さも実感できますよ。 |
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■夏木マリさんインタビュー
©2018「生きる街」製作委員会
2018.2.28 TEXT by Myson