2015年4月18日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
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本作は、『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン監督作で、豪華俳優陣が勢揃いしているのも魅力の一つです。主演はホアキン・フェニックス、共演にジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソン、リース・ウィザースプーン、ベニチオ・デル・トロ、ジェナ・マローン、エリック・ロバーツなど、個性派俳優が勢揃いなのですが、個人的に海外ドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』でアリソン役を演じているサーシャ・ピーターズが出てきたのはちょっと嬉しかったです。本作でも問題児を演じていて、どうしてもアリソンに見えちゃいましたけどね(笑)。 物語はというと、ヒッピー探偵のもとに、今では不動産王の大富豪の愛人となった元カノが助けを求めてきて、ある陰謀の真相を探るというもの。人物相関図が頭のなかで少々こんがらがったまま鑑賞した感じがあり、正直一度観ただけでは釈然としない部分があるので、おもしろかったのかどうかを語るには資格不十分ですが、タイトルの“インヒアレント・ヴァイス”は「物事に内在する欠陥」という意味だそうですが、その意味を踏まえて観ると少し想像力の助けになりそうです。たくさんの登場人物が出てくるのですが、ところどころに彼らにとっての内在的な欠陥が潜んでいて、それが絡み合うことで負のスパイラルが生まれてくる。でも、そのスパイラル自体は結局人の内側から生まれてくるものでつかみどころのないものを追い続けているような状態に陥っているだけにも見えて、最終的には起点に戻ってきたのかなと(ラストシーンの解釈にもなりますが)。 まあ、深い解釈をすべき映画なのかどうかもわからないテンションも持った作品なので、気楽に世界観に浸るという楽しみ方もありなのかも知れません。私はちょっとすんなり波に乗れない感覚でしたが、ぜひいろいろな方の感想や解釈を聞いてみたくなる作品です。 |
濡れ場があるというよりは、エロいセリフや想起させる描写はちょいちょい出てきて、がっつりヌードもあります。エロいワードやセリフに笑っちゃえる相手なら良いですが、相手がどういうタイプかまだわからない段階だと、「何のことかわかっている自分が恥ずかしい」という感じになるかも知れません。あと、149分と長めで物語も淡々と進んでいくので、普段派手なわかりやすい展開の映画ばかり観ている方にとっては、少々忍耐が必要かも知れません。少々好みが分かれるタイプの映画なので、相手の好みが合うと想像できる方は誘ってみてください。 |
キッズやティーンにはあまりピンと来ない内容かなと思います。心情的な描写などは、大人になってからのほうがより理解度が深まると思うので、大きくなってから観ましょう。時代背景や1960〜70年代のファッションなどに注目する観方ならティーンは楽しめるかも知れません。 |
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2015.3.7 TEXT by Myson