2015年6月27日より全国順次公開
アルバトロス・フィルム
公式サイト
タイトルのとおり、ハイウェイ上での86分をただひたすら映した1人芝居。とはいえ、この短いあいだに起きている出来事はすごくドラマチックなんです。トム・ハーディが演じる主人公のアイヴァン・ロックは、仕事を終えてあるところに向かっているのですが、向かう先、理由…すべてが謎。彼がいろいろな人と電話で会話をするなかで、徐々に真相が明かされていくのですが、最初は「何が起きているのか」という事実に興味を惹かれ、それが徐々に明かされていくと、今度は「彼の心のなかで何が起きているのか」という興味に変わります。ビジュアル的な派手さはありませんが、彼がハイウェイに乗ってから、降りていくまでに、彼のなかで本当に大きな変化が起き、「よくぞこのスタイルでここまでのドラマを作ったものだ!」と、お見事としか言いようがありません。脚本の上手さもさることながら、やっぱり1人芝居でここまで惹きつけるトム・ハーディはすごい!個人的に彼のルックスからして好きなのですが、この高い演技力にさらに魅了されました。俳優の力量がすごく出ている作品です。 |
ただひたすら主人公が運転して、電話してというシーンなので、映画を観慣れていないカップルには向いていません。ちゃんとどんな映画かわかった上で2人とも観たいなら観ても良いと思いますが、ストーリー自体もカップルには微妙な内容なので、1人でじっくり観るか、映画好きの友達と観ることをオススメします。 |
映像的には全く問題がないのですが、ストーリーは子どもが観るには少々複雑な心境にさせる内容なので、敢えて今観なくても良いでしょう。また主人公の心情は大人になってからのほうがピンとくるものなので、大きくなってから観てください。高校生以上のティーンの場合、親と自分を比較して悶々としている人は、自分を客観視できるところが多少あるので、トライしても良いかも知れません。 |
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2015.6.16 TEXT by Myson