2015年12月12日より全国順次公開
キュリオスコープ
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本作は、1組のカップルのストーリーを、いくつものパラレルワールドで描いていますが、「やっぱり運命って変えられない」って思わせられるかと思えば、「やっぱり運命は自分で選ぶもの」と希望をもらえたり、観る人によってバッドエンドにもハッピーエンドにも取れる多面的な作品です。セリフの掛け合いがトリッキーで、見どころの一つなのですが、男女の脳の作りはやっぱり違うんだなと思えるシーンがたくさんあります。特に印象的だったのは、ジャスティン・ロングが演じるデルは最高の愛情表現のつもりで言った言葉が、エミリー・ロッサムが演じるキンバリーを冷めさせてしまうシーンです。同じ女でも、キンバリーの行動が一瞬不可解に思えるのですが、デルの言葉の意味をよくよく考えてみると、「なるほどな」と腑に落ちます。その詳細についてはネタバレになるのでここでは語りませんが、こういったシーンについて、鑑賞後に誰かと語りたくなるので、ぜひ誰かと一緒に観に行ってください。 |
観る人によって解釈が変わるので、どう影響するのかが予想できないため、ラブストーリーを観るとどうしても自分たちのことに置き換えてしまうというカップルにはオススメしません。割り切って観られる安定カップルは、男女の脳の作りの違いを客観視するのに良い内容なので、敢えて2人で一緒に観て、鑑賞後にお互いの意見を交換すると、よりお互いの思考を理解できるのではないでしょうか。ラブラブなカップルなら「私たちはどのパラレルワールドでも結ばれる運命だよね」と脳天気に楽しめば良いと思います。 |
パラレルワールドのストーリーがいくつも入り組むので、キッズにはちょっとややこしいと思います。ラブストーリーですが際どいシーンはほとんど無いので、そういう点ではティーンが観ても問題ないですが、大人の男女の複雑な感情のやりとりは将来自分もこんなやりとりをするのかな〜くらいに捉えて、今は素直な気持ちで恋愛を楽しんでもらえればと思います。なので、本作の展開を鵜呑みにして、恋愛に対する理想が減らないようにだけ祈ります。 |
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2015.12.7 TEXT by Myson