2014年6月7日より全国公開
東宝
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2014年、今や世界中で愛される、日本が生んだ“ゴジラ”の生誕60周年を記念して、ゴジラの原点を描いたシリーズ1作目がデジタルリマスター版でスクリーンに復活。2014年はハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』の日本公開もあり、ゴジラ・イヤーですね。 1950年代にあった技術を駆使して作られたオリジナル版のゴジラは、手作り感はあるものの、この時代にここまで作ったのは凄いなと関心しました。ゴジラのテーマソング、鳴き声や効果音が臨場感とスケールの大きさをうまく演出しています。音響技術も60年のあいだにだいぶ進化したとは思いますが、見た目でわかりやすい映像とは違って、音に関しては今観てもリアルに感じました。劇場公開当時に観ていたとしたら、もっとたまげたと思います。本作でのゴジラは水爆に生み出された(呼び起こされたという方が正しいかも知れませんが)ということくらいしか設定はなく、まだキャラクター性はほとんどありません。なのでゴジラに感情移入するという感覚はあまりありませんでしたが、この後に制作された多くの続編によって、今のようなイメージができていったのかも知れませんね。でも、やっぱりテーマは人間の愚かさと身勝手さであり、ただの安っぽい怪獣映画に終わらずに語り継がれてきたのは、そういう物語の深さがあったからなのだと思います。科学技術の発展により地球を自ら破壊していく人間と、そんな人間に警告を発するかのように現れ、既存の武器では倒せないゴジラ。究極の選択肢しかなくなったとき、人間は自分たちが生み出した技術を悪用することなく正しく使えるのかという問いを投げかけてくる秀作です。 |
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2014.6.17 TEXT by Myson