2013年3月15日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト 予告編
『マトリックス』三部作のウォシャウスキー姉弟と、『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティクヴァ監督が、トム・ハンクスを主演に贈る6つの時代を描いた奇妙な一作。全く異なる時代、場所にいる人物たちの様子が交錯しながら物語が展開していくのには、少々混乱しますが、最後に何かしらの結びつきを示します。トム・ハンクスだけでなく、メインの俳優がそれぞれのエピソードごとに別のキャラクターに扮していますが、気づけたのと、気づけなかったのがあり、答え合わせ的に出てくるエンドロールまで楽しめました。一見SF、サスペンス、アドベンチャーとエンターテイメント性が強い作品に思えますが、宗教、エネルギー、人種…と、人間の世界で時代が変わってもずっと続くあらゆる問題に警笛を鳴らしているとも言える内容なので、社会派映画という印象を受けました。「負けるとわかっていてなぜやるのか」というセリフが出てきますが、間違っていることに目を向け戦う大切さ、希望を持つ大切さを訴えること、それを信じてくれる人がいると信じることに意味があるというメッセージに共感しました。灰汁が強いので好き嫌いが分かれそうな映画ですが、今までにないタイプの映画としてとても新鮮なので、映画好きには観て欲しい一作です。 |
好き嫌いが分かれそうなのと、人によっては意味不明に感じてしまうかも知れないタイプのちょっとわかりづらい映画なので、デートにオススメとは言えません。上映時間も長いので退屈だと思われるときついです。映画好き同士ならデートでもオーケーですが、彼氏や旦那さんが普段あまり映画を観ないなら、ちょと考えた方が良いでしょう。映画好きにとっては興味深い作品なので、映画好きのお友だちと観るか、1人でじっくり観ることをオススメします。 |
あらゆる時代のストーリーが交錯し、同じ役者が何役も兼ねていて、大人でも難解なので、キッズにとっては物語の筋を理解するのはより難しいでしょう。ただ、この映画は物語を理解しなければいけないというよりも、感覚で観る映画なので、子どもが直感的に鑑賞すると逆におもしろいのかも知れません。一人の役者が何役にも扮しており、エンドロールで種明かしがあるので、クイズ的に楽しむという方法もありです。ティーンはもう少し深いところを観てみると良いでしょう。この映画が何を物語っているのか、正しい答えを見つけるというのではなく、自分で想像して自分なりの解釈を導き出すのに良い題材の作品だと思います。 |
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2012.12.6 TEXT by Myson