2011年9月23日より全国公開
日活
ベン・アフレック、トミー・リー・ジョーンズ、クリス・クーパー、ケヴィン・コスナーと、これだけの名優が共演しているだけでも贅沢な映画ですが、内容もすごく良かった!私たちの日常に密接に関わる物語で、仕事をバリバリやってきた人たちが、突然リストラされ、今までの生活を捨てきれずもがいている…。どんなに優秀でもすぐに自分の求める条件と合う働き口が見つかるわけでもなく、かと言って全然畑の違う仕事をやってもうまくいかないし、このまま続けられるとは思えない…、そんな人たちはたくさんいるだろうなと思える話なので、すごくリアルに感じました。頑張っていても、いつもそれが評価されるわけでもないし、会社員だと経営者の考え方に振り回されるのはあり得ることですが、当たり前にやっていた仕事を一旦強引に奪われたことで、初めて真正面から向きあう登場人物たち。今まではプライドでガチガチになって周りが見えていなかった主人公ボビーの姿が痛々しく感じますが、たぶん企業に勤めるエリートはほとんどみんなこうなっちゃうんじゃないだろうかと思いました。逆に言えば、会社でうまくやっていくにはそうやって見た目や体裁を繕うことが必要で、そういう常識に身を浸してきた企業戦士ってとてもかわいそうな存在だなと思いました。経営陣にしてみても、欲が膨らんで仕事に対するポリシーや信念をなくしてしまうというのは寂しいことだし、どちらの立場も自分に置き換えてみましたが、いろいろなことを考えさせられました。 ただ給料をもらうだけに働くなんて空しいし、中身のない儲けだけに欲を出すような人も空しい。やっぱり働くのは素敵なことだし、幸せなことだなと思ったし、どんなに成功しても失敗しても、信念だけは持つべきで、プライドは必要だけれど、プライドで盲目にならないようにしなければと思いました。自分の価値観や今後のことについて頭を整理するのに役立った映画だと思います。 |
かなり厳しい現実を突きつけられる物語ですが、逆にリアルに就職難や転職難に遭っている状態で観ると良い刺激になると思います。結局は前向きな話なので、逆に自分の仕事に対する価値観や姿勢を正すには観るのに良い作品です。パートナーとしての部分で言うと、主人公夫婦の二人三脚ぶりも客観視するには良いモデルなので、もし彼や旦那さんがそういうことに悩んでいるようなら、世の中のものさしに惑わされてずっと悩むより、本当に自分に向いていること、必要なこと、やりたいことを考える参考に誘っても良いのではないでしょうか? |
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2011.9.3 TEXT by Myson