本作は、天才監督ジャン=リュック・ゴダールの『中国女』で主演を果たし、彼の2番目の妻となったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝を基に映画化したもの。ゴダールの作品のいくつかは観たことがあっても、彼がどんな人生を送ったかまではよく知らなかったので、本作でゴダールにこんな時期があったと知ってビックリ。破天荒な男と、美しい女性の恋愛ものかと思いきや、そんな単純なストーリーでなかった点でおもしろみを感じました。革命に取り付かれているゴダールの様子に一番驚きましたが、あまりに執着し過ぎて、自分でもよくわからなくなったんでしょうかね。彼の監督としての立場と、革命家の1人として生きようとする姿勢が、うまく噛み合わずに苦悩する姿は、少し気の毒にも思えました。でも、同時にそんな彼をそばで観ているアンヌの気持ちにはもっと共感!彼を支えたい気持ちもありつつ、理解仕切れない部分が膨らんで、だんだんと心の距離が空いていく様子がとても生々しいです。でも皮肉たっぷりに滑稽に描いている分、軽快さもあるので、観やすいと思います。男女共に恥ずかしげのないヌード(笑)が多いのも、フランス映画らしいですが、ステイシー・マーティンの裸がとても美しくて、いやらしくなく、女性でも見とれてしまうと思います。来日したステイシーも言っていた通り、ゴダールを知らなくても楽しめますので、ぜひ観てみてください。 |
ベッドシーンやヌードシーンが結構多いので、ウブなカップルはちょっと恥ずかしいかも知れません。男女関係のややこしい部分が生々しく描かれているので、反面教師的に観るのはありですが、観ながらじっくり自分の恋愛や人生について振り返りたくなる要素もあるので、正直カップルで観るのはオススメしません。誰かと一緒に観るなら、気心の知れた友達と観るほうが、トークが弾みそうな映画です。 |
15歳未満の人は観られないR-15作品です。高校生でもちょっと背伸びして観る内容かなと思います。ただ、アンヌのファッションがすごく可愛くて、パリの街並みも観ていて楽しいので、大人の恋愛が完全に理解できなくても、それなりに楽しめると思います。ゴダールを知らなくても楽しめますが、きっとゴダールってどんな作品を作った人なんだろうと気になると思うので、興味を持ったら、ぜひ彼の作品も観てみてください。 |