2017年6月9日より全国公開
ギャガ
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この世界は矛盾だらけだけど、その矛盾のなかで生きていかなければいけない事を教えてくれるストーリーに、とても共感しました。怪物は何のために少年の前に現れたのか、徐々にその真相が明らかになっていき、ラストで「手放すために、抱きしめる」という、これまた一見矛盾した試練を突きつけられますが、彼の成長ぶりとその矛盾に潜む意味に涙がウルウル。この世は対極するもので成立しているという真理を描いているので、かなり哲学的な内容ですが、絵本の世界と融合させた描写で、子どもにわかるストーリーにし、こういったファンタジーにしてしまうセンスは、素晴らしいと思います。原作も読んでみたくなりました。主演の子役、ルイス・マクドゥーガルの演技力の高さも本作の魅力の1つですが、シガニー・ウィーバーが演じる祖母と孫がぶつかり合うシーンには、苦難を乗り越えようとするそれぞれの葛藤が生々しく描かれていて、感情を揺さぶられるものがあります。大人も子どもも観て欲しい秀作です。 |
少年の成長物語なので、ロマンチックな要素はありませんが、絵本のような描写や、怪物のビジュアルなど、ダーク・ファンタジーの世界はとてもアーティスティックなので、クリエイティブな仕事をしている人を誘うと喜んでもらえそう。テーマがとても深いので、見応えがあり、鑑賞後に語りたいカップルにもオススメです。 |
この世は矛盾している事だらけだし、子どもにとっては理解に苦しむ事はいろいろあると思いますが、その矛盾が何を意味するのかを少しずつ受け入れて成長していくシミュレーションができる物語だと思います。怪物が出てきますが、それそのものが恐怖の対象ではなく、少年の心のなかにある恐怖を映し出す物語なので、絵本を読む感覚で観てください。 |
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2017.5.31 TEXT by Myson