これまでたくさんのモテ男を演じてきた中川大志が、今回は肝心な人には相手にされないヘタレ男子を演じていて、モテ男子とヘタレ男子の表情の絶妙な切替が印象的でした。ヘタレ男子と言っても、素材が良いという前提があり、キャラクター的にはこういう不完全な人間のほうが魅力的で、むしろ母性本能をくすぐられるので、大人女子にもウケが良さそうです(笑)。唐田えりかもほんわかした印象でしたが、本作ではクール女子を演じていて新鮮。2人ともキャラが立ってましたが、脇役の荒川良々だけはさすがに負けないキャラの濃さがあり、良いスパイスになっていました。高校生が独り暮らしをしたりと、設定については多少非現実的に感じる部分もありましたが、真っ直ぐにぶつかり合う2人の若き男女の爽やかなラブストーリーとしては、共感しやすい部分が多かったです。 |
大人になるちょっと手前の若者達のラブストーリーとしては、リアルさも感じられて、学生カップルは共感できる部分が多いと思います。好きか嫌いかという問題だけでなく、恋愛にはいろいろな背景があることを、客観的に観察できる点で、一歩前に進めずにいる友達以上恋人未満のカップルは観ると、良い刺激を受けられるでしょう。 |
王道のハイスクール・ムービーとしての楽しさもあるので、小学校高学年以上なら、好んで観られそうです。モテる男子とモテる女子って、簡単に結びつきそうだけれど、そう単純ではないところにキュンキュンさせられるので、ドラマチックな展開を楽しめます。親子で観るよりも、友達同士で観るほうが盛り上がりそうです。 |