2015年7月18日より全国順次公開
ブロードメディア・スタジオ
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ミア・ワシコウスカの野性味溢れる演技に圧倒されました。『アリス・イン・ワンダーランド』の頃までは可愛らしいイメージでしたが、すっかり演技派女優になりましたね。本作はラクダと愛犬との旅が描かれているので1人芝居の部分が多いですが、長く過酷な旅で変化していく心情や身体的な変化をとてもリアルに演じていました。どんどん野生化していく姿も生々しいのでぜひご注目ください。 本作では主人公の心情が具体的な表現で言い表されることはないですが、彼女と一緒に旅をしている感覚で観れば孤独との戦いを体感することができます。個人的には、ショーン・ペン監督作、エミール・ハーシュ主演『イントゥ・ザ・ワイルド』とどこか通じるものがあるなと思いました。誰かに頼るのが苦手、人と生きるのが苦手、人付き合いに疲れたという方に敢えて観てもらいたい一作です。 |
一見デートで観ても大丈夫そうに思えるのですが、いろんな意味でワイルドなシーンが出てくるので、ウブなカップルは少々ビックリすることがあるかも知れません。孤独をテーマに描いているので、最終的には「そばにいてくれる人がいて良かった」と思える物語です。なので義理のデートなどよりも、辛いときにそばにいたいと思える大事な人と観に行くことをオススメします。 |
いやらしいシーンとしてではないですが、女性の全裸シーンが数度出てくるので、キッズには少々刺激があるかも知れません。それにひたすら砂漠を旅をする物語で、実質ドラマチックではありながら、映像的には地味なので、キッズには向かない内容です。ティーンは徐々に大人になる過程で「1人になりたい」と思うことも出てくると思いますが、孤独を極めたらこういう感じになるというのを、本作で疑似体験してみてはどうでしょうか? |
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2015.6.8 TEXT by Myson