2015年7月25日より全国順次公開
ザジフィルムズ、マクザム
公式サイト
チャン・ロンジー監督の『光にふれる』がとても感動したので、今回も期待をして観たのですが、期待通りの出来でした。最近、上質な台湾映画が日本で公開される機会も増えてきましたが、日本人の感覚と近い部分が多いのか、とても入りやすく、感情移入しやすいと思います。本作も言語は違えど、日本のどこかで起きていてもおかしくないような身近なストーリーで、子ども社会が繊細に描かれており、大人よりも子ども達のほうが深刻な孤独を感じながら生きているのではないかと切なさが胸に突き刺さる思いでした。子どもながらの正義感、浅はかさ、脆さ…が、とてもリアルに表現されています。役者も今回が初演技となる人が多いですが、そこがよりリアルさに繋がっていたのではと思います。子どもたちは必死に生きている、そんな姿を観ていろいろと考えさせられるところがあります。ぜひ本作を機に台湾映画に興味を持つ方が増えたらと思います。 |
上映時間は89分と短いので、デートのメニューには加えやすいのですが、明るい内容ではないので、誰にとってもデート向きとは言えません。ただティーンの心のなかをとても丁寧に描いている作品なので、表向きの顔ではわからない人間の内面を覗けるという意味では、たまにはこういう映画を観て、感じたことをいろいろ語り合うと、お互いに人となりが見えてくるように思います。 |
素直になれば済む話なのに、人に拒否されるのが怖くて、間違った方向で人の心を繋ぎ止めようとする登場人物の姿を見て、いろいろなことを感じ取ってもらえる映画だと思います。特にティーンは登場人物と同じ世代なので、シンクロする部分も多いでしょう。キッズは高学年以上なら充分に理解できると思います。ぜひ友達同士で観て語り合って欲しいです。 |
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2015.7.14 TEXT by Myson