2014年2月15日より全国公開/R-18
キノフィルムズ
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17歳をテーマにした作品は多いですが、やっぱり17歳って特別だなと思えるストーリーでした。とても危なっかしくて美しいお年頃。なぜ自虐的なのか?それはある意味、無敵だからなのかも知れません。そして無垢で無知だからかも知れません。自分を大切にして欲しいという説教を垂れたい気持ちになる内容ですが、そういう価値観がまだ通用しない領域にいる生き物ですよね。だいぶ昔になっちゃいますが自分の17歳を振り返ってみても、当時は独自の世界観、価値観があったように思います。そういうつかみどころのない感覚を見事に描いているフランソワ・オゾン監督はさすがです。美しく、そして醜い、まだどちらに転ぶかわからない生物17歳。あなたも本作で17歳に戻ってみてください。 |
『17歳』というタイトルながら爽やかな青春映画ではなく、ヌードに、ベッドシーンが多々あります。女性目線で観ると主人公の言動は自虐的に見えたり、ただの若気の至りに見えたり、男性目線で観ると若くて美しい少女にただ見とれたり、ムラムラしたり、恐らく男女で楽しみ方が真逆な気がします。2人で観て同じ感覚で盛り上がるような映画ではないので、1人で観るか、同性の友達と観るのが良いでしょう。 |
R-18指定なので、キッズやほとんどのティーンは残念ながら観られません。17歳を経験した18、19歳のティーンは自分たちが経験したばかりの17歳を振り返って、自分がどれくらい大人に近づいたか、どの辺がまだ子どもか客観視してみるきっかけにすると良いでしょう。無鉄砲さが強みでもある十代ですが、その強気で無謀な考えから起こした行動があとあとになって当時の自分が感じていた以上に重い意味を持つかも知れません。大人になったとき、たとえ若気の至りとはいえ、後悔するようなことはしないように、本作をきっかけに、これからの“十代”をどう過ごすか考えてみて欲しいと思います。 |
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2014.1.13 TEXT by Myson