2018年12月21日より全国公開
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト
久々に聞いたヴァネロペの声がハスキーで、改めてその個性と可愛さを実感。今作は、ラルフとヴァネロペの間に強い友情が芽生えた後の物語ですが、新しい世界に飛び込んでいこうとするヴァネロペと、変わりない日常を愛するラルフで、価値観の違いが生じてくる様が描かれています。こういう関係性の変化は人間の成長段階で必ず出てくるもので、物理的な距離感が変わっても心の距離をいかに近く保てるかという状況でそれぞれに思い悩む姿には、誰もが共感できるはずです。一方、そんなラルフの執着心の演出は、思った以上に鬼気迫る描写になっていて、ディズニー作品のこれまでのイメージと比べると、よりスパイスが効いています。ネット社会になったからこそ余計に蔓延る孤独感や、それがもとで生じる極端な共依存の関係を象徴しているようにも思えて、楽しいだけではない面をきっちり描いている点にリアリティを感じます。実在する企業も多く登場し、もちろんディズニーも登場しますが、自虐的なギャグもあり笑えるシーンも豊富。そして見どころはプリンセスが勢揃いするところです。プリンセス達の会話の中にも皮肉や自虐的ギャグが入っていて、これはディズニー自身でしかできない技だなとニヤニヤしてしまいます。またネットの世界を視覚化、擬人化する手法には目を見張るものがありますが、ネット社会のメリット、デメリットも説教じみずに客観的に描いているのもさすがです。ラストシーンは、プリンセス達の豪華共演がより意味を成す演出になっていて、希少価値を感じます。前作より増して、メッセージ性を感じる内容で、とても見応えがありました。老若男女楽しめます! |
ビジュアルがとても可愛らしいのでファミリー向けに思われがちですが、内容に重みがあるので、若いカップルだけでなく、大人カップルが観ても満足できると思います。ヴァネロペとラルフは恋人ではなく友達ですが、2人の関係性の変化は、カップルに置きかえても参考になる部分があります。それぞれに夢ややりたい事があって、恋愛関係の継続と夢との間で悩んでいる場合は、自分達の将来を客観視できる部分もあるかも知れません。 |
今はいつも一緒にいる友達でも、大きくなるにつれ、それぞれの時間が必要になってきます。ずっと一緒にいたい気持ちと、友達の夢ややりたい事を応援したい気持ちで揺れることは皆さんにもあるはずです。今作にはそんな葛藤が描かれているので、とても共感できると思います。仲の良い友達と観ると、きっと今後も自分達は大丈夫と思える勇気と元気をもらえます。 |
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2018.11.27 TEXT by Myson