2010年10月16日より全国公開
東映
日本史はあまり詳しくないし、歴史のなかでも人気のある幕末の話題にも正直興味はなかったのですが、そういう私が観てもおもしろいと思う映画でした。かなりリアルさにこだわって作られたと聞いていましたが、それは観ていても感じられました。暗殺シーンはよく時代劇にあるような綺麗な立ち回りではなくぐっちゃぐちゃですが、それが余計にリアルで、不謹慎ですが笑ってしまうほど斬ったり斬られたりで入り乱れているんです。ほかにもいろんな意味で新鮮味のあるシーンはいろいろとありましたが、拷問シーンは女にそこまで…というほどやっていて何度も映すし、切腹するときに「ここで切腹させてください」「はい、どうぞ」みたいなやりとりなど、現代では想像もつかないことが描かれているのがとても興味深かったです。女子向けかと言われるとそうでもないと思いますが、日本人として知っておくべき内容の映画だと思います。また、本作の企画をした茨城県庁の職員である橘川栄作氏にインタビューをしたのですが、その製作秘話と熱意にとても感動したのでぜひ私からも皆さんにおすすめしたいと思います。 |
ぶっちゃけ、デート向きではないですね。それはわかってるって(笑)?もちろん歴史が好きなカップルや映画ヘビーユーザーなら良いと思います。茨城県人も現地では他地域以上に話題になると思うので良いかも知れません。ただ、張り切ってデートで映画を観ようとするカップルがこれを観て盛り上がるかと言うと、ラブなムードは一切ないです。夫婦の絆…みたいな部分もそれほど深くは描いておらず、男女のあれこれもそれほどなく、ひたすら男たちの志とそれを貫こうとする生き様が描かれています。でも観終わったあとにあれやこれやと話したくなる話題はたくさんある映画なので、ムーディでなくて良いデートならむしろ向いているかも知れないですね。 |
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2010.9.30 TEXT by Myson