2015年11月7日より全国公開/PG-12
キノフィルムズ
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病気を扱った映画と聞くと、悲しくて泣かされると嫌だなと心配してしまうのですが、本作はすごくポジティブで元気がもらえる素敵な作品でした。物語は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患ってしまったケイトと、あることをきっかけにケイトの介護をすることになった女子大生ベックの友情関係をベースに、夫婦関係、将来の夢など、病気以外のテーマも描かれた見応えある作品でした。かといって、病気のことを軽く扱っているわけでもなく、ALSの辛さとケイトとベックの爽快なやり取りのバランスがちょうど良く描かれていました。 ケイト役を演じたヒラリー・スワンクにインタビューさせて頂いたときに、「この映画はフィクションですが、実際のALS患者さん達のお話を伺って、ケイトを演じたので私にとってはリアルストーリーなんです」と話していましたが、劇中のヒラリーの演技は、本当のALS患者と変わらないくらいリアルでした。ちなみにヒラリーは、患者さんとのお話した以外にも、公認介護士の方からALSの方の病状の変化を教えてもらったり、体重を落として本作に臨んだそうです。 本作はALSという病気について知ることができることはもちろん、ケイトとベックの関係性を観て、人と人同士の心の触れ合いについても考えさせられます。人によって、観方や注目するポイントが変わると思うので、ぜひいろいろな角度からご覧ください。 |
ケイトは、仕事もできて介護もしっかりしてくれる素敵な旦那さんと一緒に幸せに暮らしていますが、実はそんな旦那さんの素顔が見える衝撃のシーンがあります。ケイトと同じように完璧な彼氏や旦那さんがいる場合、本作を一緒に観ると、相手をちょっと疑ってしまいそうです(苦笑)。でもケイト夫婦を反面教師として観て、完璧な人でも、本当は本心を言えずにストレスが溜まっていることもあるということを学びましょう。映画を観終わったら、早速お互いの思っていることを話し合うのも良いと思います。 |
PG-12なので、キッズは大人と一緒に観ましょう。ALSという病気が何なのかを知るという意味で観ても良いですが、ケイトとベックの関係性に注目して観てください。そうするとどんな病気を患っている人であれ、その人が患者である前に、自分と同じ人であるということの理解を深めてくれるはずです。ベックの介護の仕方は、雑で少々心配になるかも知れませんが(笑)、ケイトとの向き合い方は本当に上手です。ぜひ彼女の行動や、心の変化に注目しましょう。 |
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2015.11.4 TEXT by Shamy