2018年4月6日より全国公開/R-18+
ファントム・フィルム
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松坂桃李はここのところ、これまでのイメージを壊すキャラクターに挑戦し続けていて脱皮をしまくっている印象ですが、本作ではさらに一皮も二皮もむけたように思います。あまりにも生々しい性描写がたびたび出てくるので、これを松坂桃李ファンの女子が観たら、どんな気持ちになるのだろうと思うほどでした。演技とはいえ、素の自分をさらけ出さないとできない役柄なので、それをやり遂げた彼はスゴいなと感心したし、これをやったんだから、もう怖いものはないのではと、今後どんな役をやるのか楽しみになりました。一方で、知られざる女性の欲望については、極端なタイプも含まれていたので、共感しきれない部分もありましたが、皆が表に出さない顔を描いているという設定なので、これはこれで必要な部分だったのだとも理解できます。欲望を満たすということがどういうことなのか、セックスは人間に何をもたらすのか、はっきりとした結論は述べずに、結末の解釈は観る側に委ねられていますが、人間が生きていく上で、逃れられないテーマだなというのは伝わってきました。どこまで共感できるかは、個人差が出るように思います。あと、老女として江波杏子も濡れ場に挑戦していますが、スゴかったし、おもしろかったです。舞台挨拶でも今回の役柄を楽しんだようにお話されていましたが、まさにベテランこそ出せる味で、クスッと笑わせてくれます。他の女優陣もすごく頑張っていましたが、ここで度胸を見せた分だけ、今後の活躍に繋がって欲しいなと思います。各シーンが濃厚かつ、7割くらいが濡れ場じゃないかと思うほどなので、良い意味で徐々に観慣れてきます。エロチックな作品なので男性は黙っていても観そうですが、女性に観て欲しいのだろうと思わせる内容なので、女子の皆さんも観てみてはいかがでしょうか。 |
これはデートで観てはいけませんね(笑)。生々しい濡れ場が何度も出てくるので、気まずいことこの上ないと思います。何なら劇場公開時は、女性限定の会などを設けて欲しいと思えるような内容だったので、女子同士で観に行くことをオススメします。DVDになってから家で観る分には、深い仲なら(深い仲って・笑)カップルで観てみても良いのかも知れません。 |
R-18なので、キッズやティーンの皆さんはほぼ観られません。いろいろな意味で刺激的なので、急いで観ることはないと思います。18歳以上の人は、友達と一緒に観るにしても、相手を選ばないと、どういうつもりで誘ったのかと思われるかも知れないので、どんな内容なのかを事前に伝えた上で、同意を得ておきましょう。映画を観慣れている、仲の良い友達を誘うのがベストです。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/松坂桃李
© 石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会
2018.3.14 TEXT by Myson