2011年1月15日より全国公開
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
すっごくおもしろかったです。まず冒頭のガールフレンドのシーンで主役のマークは特に女性の観客を敵に回すでしょう。でも、どんどん観ていくと彼は悪人というよりもただ1つのことに夢中で人間付き合いが下手な青年であることがわかってきて、違う感情が生まれてきます。 そして彼が生み出した“ザ・フェイスブック(のちにフェイスブックに改名)”は、想像を遙かに超えた急成長をし、周囲の友人たちをその渦に巻き込み、彼もまたあらゆる人たちの思いに巻き込まれていきます。彼が在学していたハーバード大学という環境から“排他性”に目を付けたという点、実在するSNSが題材でそれが遂最近起きたできごとである点で余計におもしろみを増しますが、1つのビジネスが巨大化していく話としても勉強になりました。また、ドラマとしては好きな子にフラれたのがきっかけで作ったサイトが全ての根源であることが最後までちゃんと意味を持っていて、さらにナップスターの創設者ショーン・パーカーの存在がマークと同じような経験をしつつも対比的なキャラクターとして描かれているのがとても興味深い点です。冒頭からクライマックスまで瞬く間に展開しますが、本作に詰まったいろいろなことがラストシーンに集約されているように思えて、デヴィッド・フィンチャーの手腕を感じました。主演のジェシー・アイゼンバーグもとっても自然で名演だと思います。彼にも今後注目したいと思います。 |
映画はとてもおもしろいのですが、時間がいったりきたりするので展開についていくのがちょっと大変かも知れません。なのでその手の映画に慣れているカップルにおすすめです。あとフェイスブックは使ったことがなくてもSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは何なのか、ハーバード大学が世界屈指の大学であることなどがわかっていないとさっぱり話が飲み込めない可能性があります。誰でも知ってる一般知識とは思いますが、万が一彼が知らなそうなら始まる前に嫌みにならない程度にちょっとレクチャーしてあげると良いですね。主人公は一見嫌みな男だけど、実はずっと彼女に罪悪感を持っているようなある種ピュアな青年なので、そんな男心を鑑賞後に彼や旦那さんに聞いてみるとおもしろそうです。 |
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2010.10.31 TEXT by Myson