スペインの新鋭アテム・クライチェ監督が、人気海外ドラマ『NARCOS 大統領を目指した麻薬王』の制作チームとタッグを組み、コロンビアで撮影をしたという本格SFドラマ。空想科学が空想ではなくなってきた現代、本作が描き出す世界を観て背中に寒いものが走りました。ハリウッド製の宇宙モノと比べるとゴージャス感には欠けますが、その分、人類が近い将来迎えるに違いない危機やヒューマニズムを問うドラマの描き方は秀逸。莫大なおカネをかけずとも、本格SF作品を作ることができると証明してくれた映画です。しかし、少しでもネタバレしてしまうと、本作の見どころは一気に半減。批評を書きづらいというのが最大の難点といえます(笑)。ストーリーを簡単に説明すると、人類が住めなくなるほど地球が汚染された近未来、地球に代わる未知の星を目指し、エレナという若い美女が1人で恒星間飛行の旅を続けています。しかし、ある日、スペースシップの給気系統が故障。エレナは近隣のスペースシップに救援信号を送り、修理のためにエレナのスペースシップを訪れたのが、エンジニアの青年アレックス。物心ついてから初めて見る他人(しかもイケメン!)に、ときめくエレナ。かくして2人は恋に落ちますが、実は、この出会いは人類を救うための大いなる実験の一部で…って、あぁ、これ以上は言えない(笑)! 人類の存亡をかけた実験とは、何なのか!?なぜ、エレナとアレックスは出会ったのか!?この続きは、ぜひ本編でお確かめください!! |
一人で観るよりも絶対に誰かと観るべき作品。なぜなら、前述したように未見の人に感想を話すとうっかりネタバレしてしまうキケンのある映画だからです。その点、デートで観れば思う存分、本作について語り合えますよ!切ないラブストーリーも見どころで、SF好き、恋愛映画好き、人間ドラマ好きと幅広い層にウケる作品だと思います。ハリウッド大作好きは、もの足りなさも感じるかも知れませんが、期待せずに観にいったら案外良かった…的なユルさを求めて観ると結構グッとくる作品です。 |
SFというと一見キッズやティーンにもわかりやすそうなのですが、ストーリーの内容は結構大人向き。難解な作品ではありませんが、派手さを抑えた分、ドラマ部分が強調された感がありますので、観るなら中学生以上がオススメです。 |