2018年3月17日より全国公開/R-15+
東京テアトル
公式サイト
7歳の頃に母親が隣家の若い男とダイナマイトで心中した少年が成長し、18歳から40歳までの半生を描いた本作。すごくぶっ飛んだストーリーですが、原作者の末井昭氏の実体験とのことで、本当にビックリです。母親の死もショッキングですが、エロ雑誌で稼ぎまくる展開も衝撃的。主人公がバブリーな生活になり、道ばたでズボンのポケットに入った小銭をどんどん捨てていく姿がとても印象的でした。でも、壮絶な物語の裏側に、必死で自分らしい人生を歩もうとする主人公の心情も読み取れて、不思議と好感が持てます(笑)。劇中では何がアートなのかという議論がたびたび行われますが、クリエイターとして働く人達の仕事観について考えさせられるところもあるので、観る人によっていろいろな切り口で楽しめそうです。柄本佑がキャラクターのイメージにピッタリで、前田敦子もすっかり女優になったなあという印象。若者はもちろん、昭和独特の世界観も楽しめるので、年配の方でも興味深く観られると思います。 |
主人公がエロ雑誌の編集者なので、話題が話題なだけに、デートで観るのは気まずそうです。コミカルではあるので、これまでいろいろな映画を一緒に観て大丈夫だったカップルなら一緒に笑えるかも知れませんが、初デートや、お互いの好みがわからない場合のデートでは避けたほうが良いでしょう。また、愛人問題なども出てくるので、女性としては少々複雑な心境になりそう。同性のお友達か一人でじっくり観るほうが心おきなく楽しめると思います。 |
R-15なので、15歳未満の人は大きくなってから観てください。15歳以上の男子は、エロ雑誌が作られる過程などに、興味津々になりそうな気もしますが、それはそれで今は仕方がないですかね(笑)。でも根底には、過去に大きなトラウマを背負った人間のリアルな葛藤が描かれているので、その辺りにもぜひ注目してください。 |
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2018.3.14 TEXT by Myson