TOP > 映画批評TOP > 映画批評タ行 > HERE

DESTINY 鎌倉ものがたり

2017年12月9日より全国公開
東宝
公式サイト

妖怪や幽霊などがいっぱい登場する冒険ファンタジーですが、根底にあるのは夫婦のラブストーリーです。前半はファンタジーの要素が多いのですが、後半では深い夫婦愛を描いており、前半は子ども向け、後半は大人向けのストーリーという印象。「この人の存在ってどういう意味があるのかな？」と思えるキャラクターも、後々に重要な役割を果たしたり、後半の怒濤のような伏線の回収が気持ち良いストーリーでした。また、山崎貴監督が手掛けるVFXが、本作の世界観をよりリアルでスケールの大きいものにしています。魂、輪廻転生など、スピリチュアルな要素も多いですが、日本人だからこそ描ける作品だなとつくづく思いました。自分の住んでいる街、そこに住む人々が、皆愛おしく思える、温かい作品です。

運命の出会い、深い夫婦愛が描かれていて、デートのムードを良くしてくれる要素が詰まっています。妖怪や幽霊は出てきますが、ホラーのような怖い類ではないのでご安心を。観終わった後に「私達もこんな風になりたい」とお互いに思えたら、もっと２人の距離を詰めてみましょう。

キッズもティーンも楽しめる作品ですが、幼いキッズはもしかしたら妖怪などが怖いと思うかも知れません。もちろん怖い妖怪も出てきますが、全体的にはドキドキハラハラとワクワクがいっぱいの楽しい作品なので、自分も冒険するつもりで観れば、へっちゃらなはず。大人も楽しめるので、親子で観るのもオススメです。