イメージ通りのおもしろい作品でした。あまりに想像通りだったので、欲を言えばもうちょっとだけ裏切りがあっても良かったかなと思いますが(笑)、エンタメ要素あり、恋愛要素もちょっとありの時代劇ですごく親しみを持って観ることができました。本作は実話ではないようですが、湯長谷藩自体は実際に存在し、佐々木蔵之介が演じた内藤政醇(ないとうまさあつ)という藩主も実在の人物となっています。
物語は参勤交代から帰ってきたばかりの湯長谷藩(現在の福島県いわき市)に、幕府から「5日で再び参勤せよ」という指令がくだり、お金も時間もなく、人もいないなかで参勤交代に臨んでいきます。こういった状況は、現代の社会でも起こり得る状況だと思いますが、そういった厳しい状況下で湯長谷藩の男性陣が知恵を出し合って協力する姿はとてもカッコ良かったです。全体的にただ真面目にストーリーが進むのではなく、合間にちょっとしたおもしろネタを挟んでくるのが良くて、落ち武者ネタなど王道なのにやっぱり笑ってしまいました。
参勤交代や当時の歴史を知らなくても全く問題なく観られますし、むしろこういうタイプの作品を観て歴史に関心を持ってもらえたらなと思います。ぜひちょっとハラハラしつつ楽しく観てください。
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若いカップルだと「デートで時代劇は渋い」と思うかも知れませんが、本作は世代問わず楽しめる時代劇なので、歴史や時代劇ものが普段は苦手というカップルもぜひトライしてみることをオススメします。笑えるシーンが満載ですし、きっとその日のデート自体を盛り上げてくれると思います。あとは、普段はお人よしで閉所恐怖症という弱点を持つ内藤政醇が、急に男らしく女性をかばってカッコ良くキメるギャップも素敵なので、相手に武士の紳士的な対応を勉強させるのもアリかも知れません(笑)。 |
アクションシーンや楽しいシーンもあるので、キッズも楽しめます。実話ではないので、歴史の勉強とまではいかないかも知れませんが、歴史そのものに興味を持ってもらう意味で観てもらうのもアリです。参勤交代について勉強したことがあるティーンは、単純に本作を楽しんでも良いのですが、ちょっと想像力を働かせて、もし自分たちが湯長谷藩のようにお金、時間、人も不足している状況だったらどうするのかを考えながら観ましょう。きっとチームワークの大切さに気づくはずですよ。 |