2019年1月26日より全国公開
松竹
公式サイト
ツイート
やはり女性は男性社会の中で我慢しなければいけないんだなと実感させられるし、長く生きている方なら今よりもっと辛い時代を過ごしてきているので、こういう話は少なくないと思うと、とても切ないです。この時代だからこそ、女性が自分の生き方を見直し、選択肢に気付くきっかけになる作品だと思います。でも、偏った視点ではなく、他人にはわからないその夫婦にしかわからない絆や愛も描かれています。愛と憎悪が紙一重という部分で揺れ動く妻(グレン・クローズ)の気持ちが生々しく伝わってきますが、だからこそ夫婦であり続けたのかなと共感できる部分もあり、正直複雑な心境にもさせられますが、そこが本作の魅力ではないかと思います。あと見どころは夫婦喧嘩のシーン。妻が爆発するシーンはある意味爽快感があり、夫に対してうっぷんが堪っている世の奥様方はストレス発散になるかも知れません。あとノーベル賞授賞式の裏側を覗いているような感覚も楽しめるのですが、昔テレビで流行っていた”寝起きどっきり”みたいなシーンには笑いました。本当にノーベル賞側のもてなしにこんなのがあるとしたら、迷惑極まりないです(笑)。そしてとてもシュールな結末もインパクト大。最後の最後まで複雑な心境にさせられますが、私はこういうの嫌いじゃないですよ(笑)。 |
夫婦や結婚を前提に付き合っているカップルが観ると、笑えるか、神妙になるか、どちらかに分かれそうです。結婚すると、女性のほうがいろいろ諦めざるを得ないことも多いので、そういう問題がある人や、過去にそういうことがあって傷が癒えていない人には、辛い内容だと思います。私なら友達を誘うか、1人で観たいなと思う映画です。 |
もし自分の両親がこんな風だったら、かなりショックだと思うので、これを子どもの時に観たらもっと複雑な気持ちになりそうです。いろいろな事情があってこうなってしまったという背景はもちろんあり、親の大変さもわかるストーリーなので観ると考えさせられることもあると思いますが、大きくなってから観たほうが親の心境を想像しやすくなるでしょう。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/ジョナサン・プライス
■TJE Selection イイ男セレクション/クリスチャン・スレーター
■TJE Selection イイ男セレクション/ハリー・ロイド
© META FILM LONDON LIMITED 2017
2019.1.16 TEXT by Myson