2018年5月19日より全国順次公開
ザジフィルムズ、ポリゴンマジック
公式サイト
国や時代を問わず、女性にとって29歳という年齢は節目として大きな意味を持つのだなあと興味を引く内容です。結婚間近の恋人もいて、仕事でも昇進した主人公クリスティは周囲からすれば順調にいっているように見えますが、流れに身を任せるのが苦手な人、自分らしい道を模索中の人からすれば、自分の人生がだんだんと固まっていくのを恐れる気持ちとして、よく理解できると思います。今の日本でも30歳目前になると、結婚しなければと焦る人もいるだろうし、周囲からの結婚しないのかという目を苦痛に思う人もいますよね。でも30代はいろんな経験を積んできて、それをどう活かせるか試せる時なので、クリスティのようにレールが敷かれた上を歩く事に無意識に抵抗を感じる人もいるのではと思います。自分の得意な事、やりたい事が絞られていく分、あらゆる可能性が狭まっていくように思う人もいるかも知れませんが、クリスティのように一旦立ち止まるのもとても大切なこと。その時にいろいろ失ったり、失敗したとしても、本当に自分が望んだ道を見直せば、そこからもっと人生がおもしろくなるはずだと、前向きな気持ちをもらえます。これから30代になる人は予習で、既に通り過ぎた人は初心に返る気持ちで楽しんでください。
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2人の人生を考える前に、自分自身の人生をじっくり考えたくなるストーリーなので、1人でじっくり観るか、女性同士で観に行くほうが良さそうです。ロマンチックなシーンもありつつ、生々しい現実も描かれているので、一概にデート向きとは言えません。でも、結婚と仕事について悩んでいるのに、あまり恋人に本音で話せない人は、一緒に観ることで、話のきっかけを作るのはありでしょう。 |
主人公が持つ感情は20代後半くらいになってリアルに感じることができると思うので、キッズやティーンの皆さんにはまだピンとこないかも知れません。でも、ストーリー自体はとてもシンプルで、将来に迷う女性のお話なので、進路に悩んでいる学生の皆さんが観ると、視点は少し違えど通じるものもありそうです。興味があれば観てみてください。 |
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2018.5.16 TEXT by Myson