2013年6月15日より全国公開/R-15
クレストインターナショナル
公式サイト 予告編
表裏一体にある愛と憎しみをまさかこういう形で表現するとは!やっぱりキム・ギドク監督作品は強烈ですね。本作は今まで観たキム・ギドク監督作品のなかでも特にえぐい内容でしたが、観終わったあとの「映画を観たぞ!」という充実感がすごかったです。 母と息子の関係って特別だと思うのですが、その愛の深さゆえに、ここまで残酷になってしまうという恐ろしさに驚愕です。突如現れた女性については最後の最後まで謎で、何度も騙されたというか、一体何を目的にそんなことをしているのかが不可解で、クライマックスで急激にことの真相が明らかになっていき、今まで観てきたことがすべて真逆に見えてきます。ラストシーンの表現法もとても巧妙で、徐々にカメラを引いて映していくのですが、露骨に映さないのに逆に生々しい画が頭から離れません。ネタバレするので詳しくは書きませんが、本作で感情をガンガン揺さぶられて欲しいです。このやるせない感情をぜひ体感してみてください。 |
かなり強烈でいろいろな意味でデート向きではありません。母の深い愛を描いたストーリーなのですが、かなり残酷で、描写的にも過激なシーンがあります。鑑賞後は余韻を残すと思いますので、その後に楽しく食事したり、ロマンチックになるようなムードになるには時間がかかると思います。映画としてはとてもよくできているのですが、恋人や旦那さんと観に行くよりも、一人でじっくり観るか、映画好きの女子同士で観に行くと良いでしょう。ただし、2人とも映画好きで、キム・ギドク監督の作品がだいたいどういう感じかがわかっていて行くならば、語り甲斐があるので良いと思います。 |
R-15なので、キッズは観られませんが、高校生以上のティーンが観てもかなり衝撃を受けると思います。ただ、ストーリーや描写は過激なのですが、根本は母と息子の愛を描いているので、その愛情の深さや母の強さ、母性の神秘については悪影響ではありません。その愛ゆえに残酷になってしまう人間性についてをどう理解するか、できるかだと思います。ある程度、理解力があるお子さんなら、徐々にこういう作品もトライしても良いかも知れないですね。中身のない作品を観るよりは、こういう考えさせられることがたくさん詰まっている映画を観る方が良いと思います。 |
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2013.5.9 TEXT by Myson