2016年10月15日より全国公開
東宝
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とても秀逸なストーリーに、嫉妬してしまいました。就職活動という設定で描かれる群像劇のなかで、これほど深く人間の本性を描く上手さに脱帽。 自分の心を覗かれてしまったような居心地の悪さも感じつつ、人間の闇や、片面だけを描くのではなく、闇はどこから生まれるのか、もう片方の側面にはまだ救いの余地があるというところまで想像させる展開に、共感もおぼえました。そして、役者達も素晴らしい!菅田将暉、岡田将生、山田孝之が安定した演技力で支え、佐藤健は複雑なキャラクターを演じきっていて、どんどん演技派にシフトしているのを感じました。朝井リョウの素晴らしい原作、三浦大輔の見事な脚本と演出、役者達の演技力、全てが完璧に揃った作品だと思います。主人公は就職活動中の大学生ですが、これは誰にでも通じるストーリー。本作を観たら、もう人生に言い訳はできなくなります。 |
観る人の心に一石を投じるストーリーで、鑑賞中はデート・モードではいられなくなるでしょう。でもこの作品を一緒に観て、何を思ったか、腹を割って話し合えるカップルは長続きしそう。将来の夢や不安など、改めて話し合いたいカップルは、会話のきっかけに観ると良いと思います。デートのときくらいは現実逃避したいと考える人は、1人で観るか、親しい友人と行くことをオススメします。 |
中学生以上のティーンにぜひ観て欲しい一作です。就職活動をする大学生達が主人公の本作は、就職についてのストーリーに留まらず、自分探しにも繋がる内容です。周りに流されることなく、自分が進みたい道を見つけるには、何と向き合わなければいけないのか、ヒントを与えてくれる映画です。言い訳だけして終わる人生にならないように、今のうちに大事なことに気付ければ幸せです。 |
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©2016映画「何者」製作委員会 ©2012 朝井リョウ/新潮社
2016.10.11 TEXT by Myson