2010年11月5日より全国公開
ギャガ
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ジョン・レノンについて私は歌以外に彼の情報をあまり知りません。なので「こんな過去があったなんて」とすごく驚きました。愛を歌い続けた彼のルーツを知ることで今まで何気なく聞いていた歌詞もまた違ったように聞こえてくるだろうと思いました。あとは悪ガキのイメージは感じられなかったので、この青年時代は結構意外だったし、ポール・マッカートニーたちとの出会いも描かれていて興味深いです。そして、母2人を受け入れようとする苦悩がとても切なくて、ラストはすごく心が痛みます。ジョン・レノンの物語というところだけでも大変興味深いですが、物語そのものが心に刺さるところが多くて、ジョン・レノンに興味がない方でも観る価値があると思います。 そしてジョン・レノンを演じたアーロン・ジョンソン。彼がとても素敵です。ちやほやされているのになんだか寂しそうな雰囲気をうまく演じているし、何よりかっこいいではありませんか。ジョン・レノンのファンはどう観るのかわかりませんが、私は違和感を感じませんでした。 あと本作の最大のテーマである母。2人の母は正反対だけれど、本当にジョンのことを愛しています。女性目線でいうと、母性からジョンを見る、男性としてジョンを見る、2つの視点があると思いますが、母と息子ってそもそもその2つの関係性を秘めていて、それがこの作品の2人の母の立場を通して絶妙に描かれています。実は本作の監督サム・テイラーウッドは女性で、本作がきっかけでアーロン・ジョンソンと婚約し第一子を出産したのですが、年の差なんと23歳。そんな彼女が描いたからこそ、こういう絶妙な演出ができたのではないかとも思います。 |
ジョン・レノンがどうのこうの関係なく、楽しめる作品なのでデートで観るのも良いと思います。男子と女子で目線がだいぶ違うのではないかと思いますが、そういったところも鑑賞後に語り合うと楽しそうです。ただ、母と息子の愛を描いているので、お母さんを大事にする男子はキュンとするだろうと思いますが、そんな彼を見て決してマザコンと決めつけないようにお願いしますね(笑)。でも、女子もきっとジョンを見て、守ってあげたくなると思いますが、母性をくすぐる作品だと思いますので、鑑賞後はちょっと彼、夫に優しくなれるかも。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/アーロン・テイラー=ジョンソン
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2010.10.31 TEXT by Myson