2011年9月28日リリース/好評発売・レンタル中
(左記のジャケットはセル用です)
娘と仲良く遊ぶ夫ディーンと一方で少し冷めた感じの妻シンディがいる日常の風景から始まるのですが、物語が展開する途中に、この2人の昔の様子が折り込まれていきます。ライアン・ゴズリングがややハゲかかった髪型で“現在のディーン”を演じているのですが、過去と現在の輝きのギャップがとてもわかりやすく、妻が夫に対して冷めてしまう要素を持つキャラクターをリアルに演じているので、観ているだけで妻シンディの心境を体験しているかのようでした。 ミシェル・ウィリアムズが演じる妻シンディの態度もとてもリアルで、子どももいて、家庭の雰囲気を悪くしたくないというのと面倒なのとで、何とか無難にやり過ごしたいという心境がひしひしと伝わってきます。世の中にはよくありそうな家庭の風景ですが、キラキラして愛に満ちた過去がほんの一握りの希望になってしまっていることで、ここにいても幸せではないと自覚しながらもそこから出られない夫婦の姿がとても皮肉だなと感じました。ハッピーでも悲恋でもない、これはとてもリアルなラブストーリーだと言えます。 |
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