2013年5月25日より全国公開
ファインフィルムズ
公式サイト 予告編
『ブル−バレンタイン』のデレク・シアンフランス監督と、ライアン・ゴズリングが再びタッグを組み、二組の親子の交差する数奇な運命を描いた本作。家族の愛を知らずに生きてきた孤独な天才ライダー、ルークと、幸にも不幸にもエリート家庭に生まれたことが重荷になっている新米警官エイヴリーの行いが、子どもの世代まで繋がっていくというお話です。ライアン・ゴズリングが演じているルークはピュアで根はワルではないけれど、バイク以外は何をやっても不器用なのでどんどんとダメな方向へいってしまいます。それでもライアン・ゴズリングが演じると何でもカッコ良く見えちゃうんですけどね(笑)。一方、ブラッドリー・クーパーが演じている新米警官エイヴリーは、正義感はあるけれど自分に自信がなく、善人なのかどうなのかが不明で、彼のそういう面が物語にどう影響するかが展開の軸となっています。父子の関係を描いた物語ですが、父の生き様が子どもにどう影響するのか、希望と絶望の両面で描いている点がおもしろいです。幸せになりたいだけなのに簡単には幸せになれない切なさ。幸せが目の前にあるのに、急ぐあまりに手放さざるをえなくなってしまうやるせなさ。デレク・シアンフランス監督が『ブル−バレンタイン』でも見せた、こういう描写のうまさが本作にもあります。 そして、本作はなんと言っても、ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー、エヴァ・メンデスといったメイン・キャストが魅力ですが、個人的にはレイ・リオッタの悪役ぶりが観られて嬉しかったです。レイ・リオッタはこういう汚い役が本当にうまい!ぜひ注目して、リアルにイラッとしてください(笑)。 |
デートで観ても問題ありません。物語の軸は人間ドラマですが、ロマンチックなシーンや、キュンとなるラブストーリーの要素もあります。ライアン・ゴズリングとブラッドリー・クーパーが演じている役とで、将来どちらのタイプの男性を選ぶかによって運命は大きく変わりそうですが、そういうことをイメージしながら観るならば、女子同士で観に行った方が鑑賞後のトークが盛り上がるでしょう。さらにこの2人のイケメン鑑賞に浸るならば、やっぱり一人で行くか、女子同士が良いですね。 |
「僕がこう(ダメに)なったのは、父さんのせいだ!」なんて反抗しだした子どもにはこの映画を見せると良いかも知れません。親が若い頃にやった行いが巡り巡って子どもの代にまで…という物語ではありますが、結局は自分自身が生き方を決めるというメッセージが込められています。小学生には少々難しい内容かも知れませんが、中学生以上なら充分に理解、共感できる点があります。親子で一緒に観て、終わった後に感想を言い合ってみると、普段言えない思いも話せるかも知れません。 |
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2013.5.9 TEXT by Myson