2013年3月9日より全国順次公開/R-15
ツイン
公式サイト 予告編
タイトルにある通り、愛を弄ぶ(もてあそぶ)男の物語なのでかなりイライラしました。才能も実力もない男が、女性を魅了する容姿を持っているという理由だけで社会的地位を確立させていくストーリー。「どれだけかっこ良いんだ!」というツッコミを思わず入れたくなりましたが、これだけ嫌な男に見えたのはやはりジョルジュ役を演じたロバート・パティンソンや、ジョルジュに堕ちてしまう女性たちを演じたユマ・サーマン、クリスティン・スコット・トーマス、クリスティーナ・リッチの演技の素晴らしさだと思います。大胆な濡れ場にそれぞれ挑戦していますし、なりふり構わず振る舞う様子もすごい迫力です。同じ女性目線で3人の女性を見てもあまり彼女たちの心境に共感できませんでしたが、舞台が1890年代のパリで、女性の社会的地位の確立が難しい時代だったからこそ、影で男性を操るようなやり方でしか社会的な活躍ができないのはあまりに切ないことだと思いました。その反面、現代社会に置き換えても、未だに男性の3歩後ろを歩くような女性の方が愛されることもありますし、自分が女性であることを踏み台にして活躍していく女性もいるので、一概に昔だからこういう泥沼な状況になってしまったとは言い切れないのが怖いところです。くれぐれも現代のベラミ(=美貌の友)とは出会わないことを願います。ぜひ最低な男ジョルジュと3人の美女の皮肉な結末を見届けてください。 |
デートで観るにはかなりハードルの高い映画です。映画好き上級者で、主人公の様子を割り切って観る自信があれば問題ありません。濡れ場あり、泥沼ありなので、間違っても興味半分で付き合い立てのカップルが観に行ってはいけません。気まずくなる可能性大です。デートで失敗したくなければ、避けた方が良いと思います。作品としては、これだけ憎たらしい男に仕立て上げられたロバート・パティンソンの役柄がおもしろいので、映画好き同士か一人で観ることをおすすめします。 |
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2013.2.12 TEXT by Shamy