2014年7月18日より全国公開/R-15
クロックワークス、アルバトロス・フィルム
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終わった瞬間にいっきに考えさせられる物語でした。普通に観ていると、瓜二つの2人の男の話なのですが、それだけではないもっと人間の本質的な部分が描かれた話だと思います。映画が始まる前に「この物語は何通りにも考えられます」と説明があったので、どの解釈が正解というのはないようですが、個人的には本作の女性の描かれ方が気になりました。できるだけ先入観なく観て欲しいので詳細は書きませんが、一見接点のない仕事をする独身女性(メラニー・ロラン)と結婚して妊娠中の女性(サラ・ガドン)の立ち位置も興味深く考えてしまったポイントでした。 主人公を演じるのは、ジェイク・ギレンホールで、今回は一人二役で大学の講師役と俳優役を演じています。当然同じ容姿なわけですが、それぞれの人物の背景や性格が見えてくることでちゃんと全く別の人物に見えるのが不思議でした。2人が並ぶシーンもあり、もちろん映像技術的に優れているから自然に見えたというのもありますが、ジェイク・ギレンホールの演技力があったからこそより違和感なく観られたんだと思います。淡々と進むストーリーですが、かなり細かいところまで気になる要素が散りばめられています。回数を重ねて観るごとにきっとまた新しい発見もある気がします。ぜひ考えを巡らせながら楽しんでください。 |
ちょっと激しいベッドシーンがあるの、初々しいカップルのデートだとやや気まずい可能性もあります。でもミステリー系や考えるタイプの映画が好きなカップルならデートで観ても良いと思います。観るポイントによって、全く違うストーリーになるので、カップルだと男女で見え方がさらに変わると思います。ぜひ観たあとに2人で本作の解釈について語り合ってください。 |
R-15なので15歳未満は観られません。15歳以上のティーンは、まずは瓜二つの男性2人を中心に観てみてください。映画の主人公の場合は、瓜二つの相手の存在を知り探し始めるのですが、自分に置き換えて「もし自分の目の前にそっくりな人が現れたらどうするのか」を考えながら観ると、より主人公の感情が見えてきてもおもしろいと思います。抽象的な表現がありますが、普通に話を追っている分には、一応完結しているので理解できると思います。ただその抽象的な表現こそに、いろいろ考えさせるポイントが入っているので、できる限り考えてみて自分なりに解釈を導き出してみましょう。 |
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2014.7.8 TEXT by Shamy