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振り子
2015年2月28日より全国順次公開
よしもとクリエイティブ・エージェンシー
公式サイト
本作は鉄拳(お笑い芸人)が2012年に発表したパラパラ漫画が原作で、昭和から平成に時代が大きく移り変わるなかでの1組の夫婦関係が描かれています。夫婦のバランスが時計の“振り子”に上手く例えられていて、時を刻むには両方が力を合わせて振り子を振らないといけないという発想が夫婦関係とリンクしていて素敵でした。
夫の大介役を中村獅童、妻のサキ役を小西真奈美が演じているのですが、夢を追う大介をいつも励まし応援し続けるサキの姿は、まさに女の鏡。時代性もあると思いますが、もしかしたら原作者、監督共に男性なので、男性目線の理想の女性像が投影されている部分もあるのかなと思いました。そんな良い嫁を持つ大介がなかなかサキの大切さに気づかないのももどかしいところで、正直観ているこちらはヤキモキしてしまいました(笑)。働く女性の多い現代から考えると、夫を献身的に支え続けるサキの生き方を100%肯定することは難しいのかも知れませんが、本作を通して男女のバランス関係を観る上では、時代は関係なく通じる部分があると思います。
また、本作には主演の2人以外に、武田鉄矢、鈴木亮平、中尾明慶などたくさんの豪華キャストが出演しています。私は一度ではわかりませんでしたが、原作者である鉄拳がメイクなしで登場するところもあります。ぜひいろいろな角度から本作を楽しんで観てください。
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1組の夫婦の物語ですが、恋愛部分は結構あっさりしているので、付き合う前や初デートの場合でも気まずくなることなく観られます。結婚している夫婦であれば、苦楽を共にする夫婦の姿を客観的に観察しながら観て欲しいと思います。本作の大切なテーマとなる“振り子”を自分たちに当てはめて、お互いの今のバランス関係を見つめてみてください。きっと今までわからなかった、相手の思いやりを感じたり、逆に自分が頑張り過ぎていないか確認することができますよ。 |
キッズもティーンも観ることができます。夫婦関係については、さすがにキッズはピンとこないかも知れませんが、昭和から平成にかけて夢がたくさんあって、人情溢れる人々の姿から、やる気や夢を持って進むことの大切さを学んで欲しいと思います。ティーンは、時代性だけでなく、大介とサキの夫婦関係を観て、人と付き合う上でのバランスの取り方について考えてみましょう。夫婦に限らず、親子、兄弟、友達などあらゆる関係にバランスというものがあります。自分がいつもどんなバランスで人と接しているのか、これを機にぜひ考えてみてください。 |
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© 2014 「振り子」製作委員会
2015.2.24 TEXT by Shamy