2017年7月15日より全国順次公開
アンプラグド
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クラスで属するグループも、性格も正反対の女子高生2人が織りなす、ほろ苦しくも優しい、青春という刹那の輝きに満ちた人間ドラマ。かつて、自分も感じたことのある心の痛みや、親や友達へのもどかしい感情を思い出し、胸がキュッと締め付けられました。主人公のはづきと葵を演じるのは、若手注目株の萩原みのりと久保田紗友。共に“美少女”というカテゴリーに属しながらも、魅力のベクトルがまるで違う2人。それぞれが唯一無二の魅力をスクリーンいっぱいに発している姿も見どころです。元カレの子どもを妊娠しているかも知れないはづきと、優等生を演じながら学校や家庭での寂しさを万引きで紛らわしている葵。誰にも言えない秘密を胸に抱えた2人が、もたいまさこ演じる認知症のおばあさんと出会い、一緒に初恋の人に手紙を届けるという目的で次第に打ち解けていきます。おばあさんの無垢な思いと“手紙”というアナログなツールは、複雑になり過ぎた思春期の少女達の心に小さな風穴を開け、そこから流れ込む柔らかな感情に背中を押されるように、2人は少しずつ互いを認め始めます。どこまでも繊細なその心理描写は、“演者のなかにある感情を呼び起こす”という菊地健雄監督の名演出によるもの。どんな技なのかは主演女優2人のインタビューを、ぜひお読みください。映画を彩る美しくノスタルジックな音楽にも要注目です。 |
ラブストーリーが主体の作品ではありませんが、おばあさんの初恋の顛末や、元カレが親友と付き合い出したときのはづきの複雑な感情など、切なくも共感を覚える恋愛模様が描かれています。観賞後にワイワイ感想を語り合うというよりは、じっくりと余韻に浸りたくなる作品ですので、デートよりも一人で観るほうがオススメです。 |
「友達とは何だろう?」と考えさせられるシーンが多々でてきます。友達関係に悩んでいるキッズやティーンには共感できるポイントが全編に溢れていると思います。若手俳優達のフレッシュな演技を観るだけでも見応えがありますし、お友達同士で観に行って、これまでなかなか口に出せなかった本音をこの機会に話し合ってみるのもよいかも知れません。 |
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2017.7.5 TEXT by min