2014年2月8日より全国公開
クロックワークス
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本作はウォン・カーウァイ製作で、盲目の若き天才ピアニスト、ホアン・ユィシアンの実話をもとに映画化されましたが、主役を演じているのはホアン・ユィシアン本人でストーリーは実話に基づく部分とフィクションが半々に盛り込まれています。才能に恵まれながらも、幼い頃に出場したピアノのコンクールで受賞した際、他の参加者の「目が見えないから受賞できた」と心のない言葉をたまたま耳にしてしまった彼が、心に傷を抱えつつ、壁を乗り越えていくストーリー。でもいかにも彼の苦労話という描かれ方ではなく、他にも同じように夢を持ちながらももがいている若者たちを登場させることで、目が見えなくても見えていても若者たちは同じ悩みを抱えて青春時代を過ごしているんだということを描いている点でとても共感しました。そしてピアノでもダンスでも、何かとても好きなことがあって夢中になることはとても素敵なことで、そのことをやっているときの幸福感が「夢が成就するかどうか」ということよりももっと高尚で、大切なことなんだということも、光を最大限に活かした美しい映像から伝わってきました。これが「光にふれる」というタイトルにもリンクしていて、本当に素敵でした。ユィシャンの純心さと、彼を支え、彼に支えられる人々のドラマがとても温かくて、涙が何度も出ましたが、観終わったあとは心が洗われたような気持ちになりました。良い映画を観たいと思ったとき本作を観たら間違いないです! |
誰が観ても絶対に感じるものがある本当に良い作品ですので、もちろんデートで観るのもオススメです。夢を持っている人、夢を持っていたけど諦めちゃった人、夢を諦められずでも動けずにいる人、どんな人にも刺さる映画で、男女両方のキャラクターが登場し、どの人の目線でも感情移入できます。何かに失敗して落ち込んでいる彼や旦那さんを誘ってみるときっと元気になって、やる気も出ると思いますよ。ラブストーリーの要素はそれほどないので、友達以上恋人未満の方からベテランカップルまで楽しめます。 |
これはキッズはもちろん、特に主人公と世代が近いティーンに観て欲しい作品です。自分が大好きなことが見つかったらチャレンジするしかないという思いにさせてくれます。主人公は目が見えないというハンディを抱えていますが、幼い頃からピアノの才能を発揮します。そんな彼に対してなかには意地悪な人ももちろんいますが、辛いことを乗り越えていくパワーをくれるものが何なのか、友達の大切さや、何よりも情熱が大事なんだということを教えてくれます。ぜひ家族やお友だち、一人でじっくりでも良いので観てみてください。 |
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2014.2.4 TEXT by Myson