2013年4月5日より全国公開
20世紀フォックス映画
公式サイト メイキングシーン(特殊メイク)
アルフレッド・ヒッチコック自身の映画というよりも夫婦の映画です。数々の名作を打ち出してきた裏にあった妻の功績を称えているとも言える内容ですが、きれい事として感動だけで描くというのではなく、才能ある夫を支えてきた誇りとその代償も描かれており、人間味を感じさせる内容でした。昔気質だからなのか、アルフレッドの人柄なのか、妻に素直になれない部分もあったのか、そういう夫に対してもやもやを抱えていた妻の夫との心の距離感がとてもリアルで、さすがヘレン・ミレンという感じです。でもステキなのは、天才だったのは夫アルフレッドだけではなく、妻アルマ・レヴィルもだったというところなんですよね。ヒッチコック映画の編集者、脚本家として才能を発揮していたことを初めて知り、もっとヒッチコック作品のことを知りたくなりました。そんな映画への興味も駆り立ててくれる作品です。 そして、本作は『サイコ』の製作から公開までの時期をベースにその裏で起こっていたできごとが描かれています。当時問題作とされ最初は2館だけの上映だった『サイコ』を、アルフレッドはある宣伝方法で大ヒット作に変えてしまうのですが、ユーモアと枠に囚われない発想、そして不屈のチャレンジ精神が世の中の人たちを楽しませてきた秘訣なんだなと感動しました。そんなアルフレッドも、何もなかったところからスタートしたときは何でもやったのに、地位を築いたがために挑戦することを忘れていたと嘆くシーンはとても印象的で共感しました。 夫婦の物語としても、ヒッチコックの物語としてもおもしろみがたくさんある映画です。映画好き女子は必見ですよ! |
デートで観ると良いですね。夫婦愛も描かれていて、お互いの存在の有り難さを改めて感じるのに良いきっかけとなる作品です。エロチックなシーンもありませんので、中高生や、つきあいたてのカップルなどでも、ぎこちなくなることはありません。浮気癖、気の多い夫や彼氏にちょっと頭を冷やさせるのにも良いかも知れませんね。逆に夫や彼氏にあまり尽くしていない女子は、自分の愛が足りているか、男子を立てているか客観視してみるのも良いでしょう。ヘレン・ミレンが演じているアルマ・レヴィルはまさに良妻賢母のお手本です。彼女を観て自分も頑張るか、彼氏や旦那さんから彼女のようになって欲しいというプレッシャーをかけられてしまうか…ですけどね(笑)。 |
夫婦の物語の部分は深く理解できるかわかりませんが、『サイコ』という名作の裏にあったお話として普通に楽しめるので、本をよく読み、映画もよく観る小学高学年以上なら楽しめると思います。天才も努力や挑戦が必要で、一人の力で成功しているのではなく周りに支えてくれる人がいて成功しているんだということを感じてもらえると嬉しいですね。でも、まずアルフレッド・ヒッチコックとは誰なのかがわからないとピンとこないので、そういうすごい映画監督がいたという説明をしてあげてください。 |
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2013.3.28 TEXT by Myson