2016年1月15日より全国公開
キノフィルムズ
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可愛いだろうなとは思ってましたが、こんなにおもしろいとは正直思っておらず(笑・すみません!)、観終わった後、「笑いと感動をありがとう!」という清々しい気持ちになりました。森に住んでいた熊が人間社会に入ってくるという奇想天外な設定は意外にさらっと流していますが、本作でパディントンは、異質な人間の象徴として描かれているように思いました。人間は自分達と異なる者や理解が難しい者を排除する傾向にありますが、この物語はまさによそ者が新しい社会に馴染んでいくというストーリーになっていて、大人でもリアルに感情移入できる内容です。新しい社会に入って、周囲の理解を得ていく過程は人間と同じで、そういう立場 をカワイイ熊が演じているという点で、子どもにもわかりやすく描かれていて、物語の構成やキャラクター設定が本当に上手いなと思いました。さらにキャストは、悪役もはまる美しいニコール・キッドマン、『ブル−・ジャスミン』でアカデミー賞にノミネートされたサリー・ホーキンス、世界的に社会現象となっている大人気TVドラマ『ダウントン・アビー』でグランサム伯爵を演じるヒュー・ボネヴィルと、味のある俳優が揃っているのも嬉しいところ。特にヒュー・ボネヴィルはかなりコミカルなキャラクターを演じていて、さらに好きになりました。ほっこりできて、ホロッとくる本作、大人にもぜひ観て欲しいです。 |
一見、子どもか女子向けに思えますが、男子、大人が観ても楽しめる内容です。笑えるシーンも多くて、感動もあり、観終わったあとはお互い優しい気持ちになれるはず。家族の大切さも描かれていて、夫婦で観るのも良いし、結婚を意識しているカップルは、鑑賞後にどんな家庭を築きたいか語るきっかけにしても良いでしょう。友達以上恋人未満から、ベテランカップルのデートまでオールマイティな作品です。 |
可愛いパディントンがドタバタしながらも活躍する姿は、キッズでも楽しめます。ティーンはこれから地方の学校に行ったり、学校を卒業したら、1人で違う町に出て行くこともあると思うので、本作で疑似体験すると良いのではないでしょうか。見知らぬ人ばかりの社会に馴染む困難や、周囲の人の信頼を得ることの難しさを知っておくと、今後きっと役に立つでしょう。同時に、見知らぬ人でも助けてくれる人、仲間になってくれる人はきっといるという希望も見逃さないでください。 |
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2016.1.12 TEXT by Myson