2012年3月16日より全国公開
ギャガ
公式サイト 予告編
「鉄の女」と呼ばれていたマーガレット・サッチャー首相。彼女にも家庭があって、愛する人がいて…という物語。政治家としての役目と、妻、母としての役目の狭間で生きてきたと考えると想像を絶しますが、映画で改めて彼女の気持ちを疑似体験して、女性は仕事と家庭と両方で幸せになれるのか、なれないのか、さらにわからなくなりました。若い頃に、夫のデニスに「食器を洗って一生を終えるつもりはない」というシーンは印象的でしたが、やっぱり割り切っていたのかと思いつつ、夫のデニスや子どもたちとの一生を振り返り、後悔の念にもつきまとわれ苦しんでいる姿に胸が痛くなりました。責任の重さが普通の働く女性とは異なるので、完全に参考にできるわけではないですが、やっぱり女性の新しい生き方を提唱した先輩として、彼女が本当はどう思っていたか、幸せだったかはとても気になります。結局のところ、答えは見つからないですが、彼女の生き方を通して、女性としての生き方をいろいろと考えることができました。女性は必見の作品です。 |
一見、政治家マーガレット・サッチャーの話かと思うかも知れませんが、夫婦の話が軸に動いていくので、ぜひともカップル、夫婦で観て欲しいと思います。家庭に注力できない男性の話は多いですが、こちらはどちらかというと逆。政治家としての使命を負って生きていくことを決めた女性と、それを寛大に受け止めて結婚した夫の話です。現代社会では段々と男女は対等、逆転する場面も出てきましたが、女性は家庭を守るもの、家事をするもの…という概念はまだまだ残っています。それを覆す生き方をした女性とその夫の姿を客観的に観て、男性がどう考えるのか、映画を観た後は彼、夫と話し甲斐があると思います。これから結婚しようとするカップル、共働きや妻が稼ぎ頭の夫婦など、考え方を整理するきっかけになる映画でもあると思います。 |
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2012.2.25 TEXT by Myson