2013年2月23日より全国公開
ディンゴ/配給協力:アンプラグド
公式サイト 予告編
阪神・淡路大震災のあとの神戸と淡路島が舞台で、ほとんどのキャストが日本人ですが、これはフランスの女性監督によるフランス&カナダが製作の映画です。被災し生き残った人と、彼らが失った人々のの物語を、一人のフランス人女性記者の視点で描き出しているのですが、日本の文化に馴染みのないフランス人記者の視点を通すことで、当たり前に思っていたことも外国人にとっては異様にみえるんだなと自覚でき、改めて日本独特の概念(ネタバレするのでここでは具体的に書きません)を意識することができました。そして、この映画のテーマは震災そのものではなく、震災によりさらに実態が浮き彫りにされてきた【孤独死】なのですが、着眼点も外国人らしいなと思ったし、物語の結末もある意味驚きました。日本人だったら逆にこういう結末を思いつかないというか選ばない気がしますが、とても興味深い発想です。 映画自体は内容が内容だけにトーンも低くで暗いですが、なんといってもメイン・キャストに西島秀俊と阿部寛という女子人気が抜群の俳優を起用しているのがすごいです。劇中で西島秀俊はフランス語と英語、阿部寛は英語を使っていますが、そういう点を含めても不思議な空気の作品になっていますので、一見の価値有りです。 |
内容的にはデートで観ても問題はありませんが、デートムービーとは言えません。怖かったり、痛かったり、エッチなシーンがあったり…という心配はありませんが、やはり題材が題材だけに明るく観るような物語でもないし、観終わった後にウキウキ盛り上がって会話がはずむテーマでもないので、友達以上恋人未満のカップルや、つきあいたてで会話が途切れるとぎこちなくなるのが心配なカップルはやめておいた方が良いでしょう。 |
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©NOODLES PRODUCTION, FILM ZINGARO 2 INC., FRANCE 3 CINEMA, 2011
2013.2.13 TEXT by Myson